1991-01-31 | 朴薰

芸体能系大学入試の不正 音大不正を機に見た実態 <4>「力のある親は財団側と直接交渉」

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毎日のように噴出する芸術・体育系の不正入学の渦の中でも、無風地帯として残っているのが演劇映画科である。実際、不正入学問題に関連して演劇映画科が言論の注目を集めたり、世人の口に上ることは極めてまれだ。同じ芸能系でありながらこうした現象が現れるのは、演映科が持つ特性のためである。 まず、音楽・舞踊・美術などと異なり、演映科の教授は個人レッスンを全く行わない。今回問題となった分野で教授の個人レッスンが金品授受の主要ルートの役割を果たしていたことを考えると、これは重要な相違点である。第二に、高度な実技力を要求され、塾などに何年も通わなければならない他の分野と違い、演技力を磨くために入試演技塾を訪れる学生は極少数だ。現在ソウル市内の演技塾は10余カ所にすぎず、入試生は多い所でも20~30人程度。彼らも大部分は2、3カ月通ってやめる。したがって塾が不正の温床になるには力不足(?)という状況だ。第三に、音大・美大などの実技比率が40~50%程度で合否に決定的な影響を及ぼし得る一方、演映科の実技比率は大学によって20~30%程度で、中央大の場合は10%にすぎない。このため学生は、比重も低く際立った実力も必要としない実技より、学力考査にいっそう神経を使わざるを得ない立場にある。第四に、今回の波紋でも現れたように、大学とつながる「芸術高校ルート」が全く敷かれていない点だ。現在演映科を置いている芸術高校は安養芸高・桂園芸高の2カ所だけで、そのうちやや上とされる安養芸高の場合も、今年の前期大学入試で3クラス165人のうちわずか2人だけが演映科に進学した。第五に、同じ芸能系でありながら、自分の子女を演映科に送ろうとする保護者の熱望が音大や美大に比べて大きく落ちるという点も演映科の一つの特性である。 それならば、果たして無風地帯の演映科には風一つないのだろうか。上記の5つの特性のため、構造的で恒常的な不正の通路は用意されていないが、「実技あるところに不正あり」という俗説から演映科も例外ではあり得ない。その代表的な例が1988年のA大Y教授事件である。当時、学力考査の成績が良い学生が大量に不合格となると、これを怪しく思った学科の学生会が調査に着手し、定員40人中7人が不正入学した事実を明らかにした。企業体社長・政治家などの子女である彼らは、学科長のY教授を通じて学校財団側に3000万ウォンほどを寄付金の形で納めて入学したことが判明した。その中にはスクールバスや映画機材などを買ってやる条件で不正入学した事例も発見された。当時学生が調査したところによれば、その前年にも314人が同じ手口で入学し、演映科に入学後に医大へ転科した学生が発見されることもあったが、この場合は億単位の金が動いたと伝えられた。結局、某教授の1年間の休職で事態は収拾されたが、この事件は演映科の不正入学の特性を示した。すなわち、不正が「正規の通路」を通るよりも、力量のある親が散発的に財団側と交渉するという点、そしていったん入学した後に他の学科への転科を狙う保護者が多いという点である。当時、娘を入学させて摘発された保護者のL氏は「Y教授に会って入学後の転科を要請したが、要求額があまりに莫大で、3000万ウォンで演映科入学に落ち着いた」と語っている。こうして集められた金は、当時政界進出を狙っていたこの学校財団理事長の政治資金として「寄付」されたという噂もある。 学生の間で不正入学に関する噂が絶えないB大は、この問題で公聴会まで開いたことがあるが、学校側の頑強な否認と具体的な物証がないためうやむやになってしまった。この学校を卒業して演技塾を運営するN氏は「そうした方法で入ってきた学生同士がささやいているのを聞いた」と述べ、「合格」はおおよそ2000万ウォンから4000万ウォン線だと伝えた。 いくつかの有名入試塾や学科の助教は、最近も「いくらならいいのか」という保護者からの電話が少なからずかかってくると明らかにしているが、彼らは大部分、財団側とのルートを確保できていない「一段下」の部類に属するとみることができる。 これまで他の芸術・体育系に比べて演映科の入試不正は際立ったものがなく、また公式に世間に知られたこともないが、次第に演映科の競争率が高まっている点、審査委員が学生を直接見て審査せざるを得ない点など不正が入り込む余地が多く、学校側が本来の姿勢から外れれば演映科も「大事」に遭わないという保証はない、というのが今回の入試波紋を見守った関係者の指摘である。 【朴薫記者】

[写真] ◇演劇映画科の入試不正はまだ明らかになったものはまれだが、「水面下」の動きに疑いの目を向ける人が多い。(写真は演映科在学生の演技練習の様子)