1991-01-31 | 孫東榮

[生活人の健康] 胃のつかえは神経性…楽しい食事が最高の薬

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食後に胃がむかむかし、みぞ落ちが苦しくなるとき、人々は『食あたりした』と言う。昔の大人たちは子どもがこうなると針で指先を刺してやったもので、そうするとまるで何もなかったかのように痛みがすっかり消えた。こうした経験が積み重なるにつれ、われわれはさまざまな民間療法に信頼を寄せるようになる。 単なる消化不良の症状にすぎないのに、なぜそんなに騒ぐのかと小言を言われることもあるが、やはり食あたりのときの苦痛は経験した者なら誰もがよく知っており、その応急処置法を知りたがる。人の情緒状態によって食物の消化機能は千差万別であり、「楽しい気分で食事をしなければならない」という原則はよく知られているが、それは容易なことではなく、結局は食あたりしてから痛みを取り除こうと懸命になる。 食あたりの症状は、平常時の消化不良症状より苦痛がより激しいという点だけが違い、その内容は同じである。胃がむかむかする、息が苦しく胸がどきどきする、頭が痛く目まいがする、冷や汗が流れ体の力が抜ける、吐き気がして激しくなり吐かざるをえない。こうした症状とともに、腹が張った感じがして食欲が落ちる神経性胃腸病の症状が同時に現れるのが一般的である。 食あたりした人の情緒状態を見ると、不安・焦燥状態が大部分である。天気がうっとうしく気分が沈み、食事は過食するとなれば、十中八九は食あたりする。医学界で精神的嘔吐と表現される消化不良状態は、こうした条件下で発生するものだ。慶熙医大の張麟(チャン・リン)教授(内科)は『普段の食欲は正常なのに、幼いころから頻繁に食あたりし、吐き気を頻繁に起こす人がこれに当たる。神経性胃腸病や胃機能低下が原因になる場合が多い』と語った。意気消沈した状態では胃の筋肉運動がほぼ停止し、胃液分泌もうまくいかないが、こうした状態で習慣どおりに食事を続けていると、食べないほうがましになるという説明である。不規則な食生活も食あたりの一因となる。常に忙しいと食事を抜き、空腹に耐えられず一度に多く食べるとき、冷たい食べ物・脂っこい食べ物を食べるとき、胃は重く不快な状態になるのである。また歯が悪く食物をきちんと噛み砕けなければ胃に負担をかけることになり、加えて普段運動を怠れば胃筋肉の機能が悪化し「胃無力症」に陥ることになる。力のない胃筋肉が食物を消化できなければ、胃は常に食物で満たされ、食あたりの症状が現れることになる。 このように食あたりの原因が明確であるため、その処方も単純である。消化不良の一種であるから、まず消化剤を飲むか、低下した胃機能を補う薬を飲めば症状は消える。しかし、こうした薬物療法よりも指先を刺す伝来療法のほうがより頻繁に用いられてきており、実際この方法は応急処置の代名詞のように認識されてきた。韓医学界ではこれを「刺出血」と呼ぶ。胃筋肉の血流が止まり静脈圧が高まると食あたりするため、止まった血流を解いてやることが応急処置になると説明する。指先や足指の先を刺してやれば血流が再び始まり、したがって胃機能が回復して症状はすぐに消える。李源哲(イ・ウォンチョル)博士(韓医学)は『刺出血療法は韓医学界の臨床試験でもその効能が立証されている。しかしこれは急なときに一、二度使える対症療法であり、治療法ではない』と語る。 食あたりしたときは、まず薬を飲むか指先を刺す処方が必要だが、長期的には規則的な食生活、心穏やかな食生活を通じて胃機能を保とうと努力しなければならない。張教授は『頻繁に食あたりする人は自分が慢性胃腸病の患者だと考えればよい。胃筋肉機能であれ胃酸分泌機能であれ、問題を抱えていると考えるべきだ』と語った 【孫東榮(ソン・ドンヨン)記者】