韓国の科学技術者が遠い将来にようやく手にできると考えていた「夢の研究施設」である放射光加速器が、長年の準備を終えていよいよ建設に入る。 浦項工大(学長・金浩吉〈キム・ホギル〉)は1日、浦項市芝谷洞の現場で、朴泰俊〈パク・テジュン〉浦項製鉄会長、李東寧〈イ・ドンニョン〉加速器研究所長ら関係者が出席するなか、韓国史上最大規模の研究施設となる20億電子ボルト級の放射光加速器の建設起工式を行う予定である。 浦項工大の放射光加速器(PLS: Pohang Light Source)は、94年末の完工を目標に、浦項製鉄の出資金739億ウォンと政府支援600億ウォンなど計1339億ウォンが建設費として投じられる大事業である。 放射光は、光速に近い速度まで加速された電子が運動方向を変える際に放出する光(Radiation Source)である。放射光加速器は、電子が放射光を出せるように電子を光速まで加速する装置。日本では有用な放射光を生産するという意味で光工場(Photon Factory)と呼ばれることもある。 具体的に説明すると、放射光加速器の電子銃で熱電子(重さ10のマイナス27乗分の9g)を打ち出すと、最初は速度が光の10分の1にすぎない。 しかし、この熱電子が線形加速器の直線軌道を進む間に高出力の高周波で加速すると、長さ165mの直線軌道の中間で光速の99.999997%に達し、電子の重さは4000倍に増加する。このとき電子を加速する原理は、波に乗るほど速度が速くなる波乗りの原理とまったく同じである。 すなわち、運動する高周波に電子を乗せると、電子が高周波の波動に沿って上下しながら加速されるのである。 光速に近づいた電子が線形加速器の直線軌道を抜けて円形軌道に入ると、速度と重さの面で極めてエネルギーが大きくなった電子は運動方向が曲線に変わるのに伴い、慣性によって運動してきた方向、すなわち円の接線方向に強力な光を放出する。電子が放出した光がまさに放射光である。 いったん円形軌道(幅1mm、高さ01mm)に入った電子は5時間の寿命を保ち、周長280mmの軌道を引き続き光速に近い速度で約300億回回る。この円形軌道は、5時間の間加速された電子を蓄えるという意味で蓄積リングと呼ばれる。電子が5時間にわたり光速を保てるのは、運動軌道の内部が大気圧の10兆分の1程度という超高真空状態で、運動にほとんど抵抗を受けないためである。 円形軌道上に放射光を取り出せるようにする誘導装置であるビームラインを設置すれば、放射光が外部に取り出され各種研究に利用できるようになる。浦項工大は90年代末までにビームライン、すなわち放射光生産ラインを100本設置する計画である。 では、現在、大学であれ企業であれ研究施設が著しく不足している状況で、ただ放射光を生産する目的のために国民の税金を含め1300余億ウォンという巨額を投じる価値があるのか。 こうした疑問は、国内で加速器建設が議論され始めた84年から現在に至るまで、各界から絶えず提起されてきた。 これについて、放射光加速器の建設を最初に提案して以来、建設事業を主導し実現させた当事者である金浩吉学長は「放射光加速器の価値をそのように単純に評価してはならない」と言い切っている。 「我々も世界的な加速器を持つことになった」という事実が科学技術者および国民に与える自負心はもちろんのこと、放射光の無限の応用分野と実際の産業経済的な富の創出、さらに建設過程で蓄積される各分野の最先端技術などに着目すれば、決して無駄な投資ではないという。 実際、放射光加速器は基礎科学研究が第一の領域である。既存のいかなる光よりも波長領域が広く、強力な光源であるレーザーよりも強度が高く、光の密度が最も高いという特性から、放射光は利用価値が最も大きい光である。これを用いれば、物質の構造を分析・解明する核物理学や化学など基礎科学領域で卓越した研究施設としての価値を発揮する。 しかし「純粋科学研究のための贅沢」とみなされてきた加速器は、最近になって基礎科学と産業技術の境界が崩れる「科学と技術の共鳴」の流れに伴い、産業技術分野での応用可能性が急激に高まっている。 代表的な分野が半導体産業である。現在の微細線幅形成技術では64メガDRAMまでは可能だが、それ以上の256メガ級からは到底不可能と認められている。これにより微細回路を刻む新たな光源として放射光が最も有力視されており、放射光によればギガDRAM(1ギガは10億)以上の半導体製造が可能になると期待されている。 半導体大国である日本の企業がすでに半導体専用の小型放射光加速器の建設計画を立てる素早い動きを見せているのもこのためであり、国内のS社も放射光を利用する基礎研究に着手したと伝えられている。 鉄鋼分野でも放射光を用いれば極めて正確な表面・材料分析が可能で、高付加価値の新鉄鋼開発に大きく寄与する。米国のUSXや日本の新日本製鉄はすでにこうした研究を進めている。 そのほか放射光は、化学工学の触媒開発、DNAおよび高分子物質の構造解析を通じた遺伝工学および医薬産業、各種新素材開発など無限の産業的応用可能性を持つ。放射光加速器の利用拡大は必然的な流れであり、これまでにこれに関連したノーベル賞受賞が15回に達することからも裏付けられる。また、米国ブルックヘイブン研究所の国立放射光加速器は1000人の研究員を収容できるが現在3000人が待機中であり、英国でも利用希望者が2対1の比率を示していることも、世界の科学技術界の「放射光加速器ブーム」をうかがわせる部分である。これにより科学技術先進国は相次いで放射光加速器の確保に乗り出し、70年代に7基、80年代に15基を建設した。90年代は第3世代加速器の時代が開かれる見通しで、浦項工大の加速器は第3世代としては4番目に建設されるものである。韓国は10大加速器保有国に躍り出て「科学後進国」の汚名を脱ぎ、科学技術先進国へ飛躍できる契機をつくることになるとみられる。 【李在権〈イ・ジェグォン〉記者】 [写真] ◇韓国も超大型研究施設である放射光加速器の保有国の列に入ることになる。写真は浦項工大の放射光加速器の鳥瞰図。中央の円形が蓄積リングで、左側に長く見える建物が線形加速器である。
1991-03-31 | 李在權
浦項工大の放射光加速器、明日着工
本文はAIによる機械翻訳です。見出しは原文(韓国語)のまま表示しています。正確な内容は原文をご確認ください。






