ソウル経済新聞が88年8月の復刊以降、週間連載している「名著と10分間」の3年分の連載のうち100編をまとめた本が「知性人の糧」という題名でトゥンジ出版から刊行された。「名著と10分間」は、気持ちはあっても忙しさのあまり、また勇気が出ずに読めない不朽の名著の内容を要約し、短時間でその要点を理解・習得できるようにした企画である。 現代の知性人が必ずその内容を知るべき名著を選び出し、原稿用紙12~13枚の分量に要約した執筆陣は、政治・経済・社会・歴史学・美学・言論・宗教など各分野の博士あるいは博士課程修了者である若手大学教授および講師たちである。 経済学専攻の蔣尙煥(チャン・サンファン)教授(慶尚大)をはじめ、孔鏞焙(コン・ヨンベ)氏(延世大社会科学研究所研究員)・孔提郁(コン・ジェウク)氏(漢陽大講師)・金東椿(キム・ドンチュン)氏(歴史問題研究所研究員)・金載勳(キム・ジェフン)氏(亜洲大講師)・金蒼浩(キム・チャンホ)氏(中央大講師)・李南姬(イ・ナムヒ)氏(ソウル大講師)・李承烈(イ・スンヨル)氏(歴史問題研究所研究員)・李英旭(イ・ヨンウク)氏(中央大講師)・鄭榮國(チョン・ヨングク)氏(延世大社会科学研究所研究員)など10人が要約者として参加した。 今日の知識人は日常の対話のなかで歴史的な著述の内容をしばしば引用し、それを自分の主張の根拠として掲げもするが、名著として知られる本を数冊でも読み通し、その内容を自分のものとして消化した人の数は意外に多くない。これは名著と呼ばれる本が1、2冊ではないうえ、こうした本を読むには人並み以上の時間的努力と忍耐が必要なことによる結果である。一般の人はもちろん、社会の世論を主導する最高の知識層までも多くの名著を読めず、その内容を表面的に理解している場合が多い。 今回出た「知性人の糧」は、人類の変遷という渦のなかで道標としての役割を果たしてきたアルビン・トフラーの「第三の波」、ジョン・ガルブレイスの「新しい産業国家」、ルース・ベネディクトの「菊と刀」などのような名著100冊の核心内容を収めている。 この本は名著100冊を哲学・社会学・歴史学・経済学・政治学・言論学など全5部に分けて掲載した。哲学分野はダニエル・ベルの「イデオロギーの終焉」、ミシェル・フーコーの「性の歴史」、ハーバート・マルクーゼの「理性と革命」など30冊を収めている。 歴史学分野はミハイル・イリインの「人間の歴史」、アドルフ・ヒトラーの「わが闘争」、マルク・ブロックの「歴史のための弁明」など16冊を、社会学分野はライト・ミルズの「パワーエリート」、ギュスターヴ・ル・ボンの「群衆心理」など27冊を要約して収めている。またロベール・ボワイエの「資本主義の危機論」など経済学書14冊が要約され、ウォルター・リップマンの「世論」など美学・言論学・政治学分野は13冊が収められた。 今日われわれは、いわゆる名著と呼ばれる本がすでに提示・予告した枠のなかで、またこれらの本に込められた思想と理論の影響圏のなかで生きている。これに照らしてみれば、名著の要約版である「知性人の糧」は、現代人の知識に対する切実かつ急を要する要求を適切に満たしてくれる本になるとみられる。【申正燮(シン・ジョンソプ)記者】 [写真]◇アルビン・トフラー [写真]◇ダニエル・ベル [写真]◇ジョン・ガルブレイス [写真]◇ハーバート・マルクーゼ [写真]◇ミシェル・フーコー [写真]◇ゲオルク・ルカーチ [写真]◇J.A.シュンペーター
1991-10-31 | 申正燮
「名著と10分間」が本に
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