ソウル江南の要地における最大のスラム街、いわゆる「裁判所団地前ビニールハウス村」について、地主らが連名で早期撤去を陳情し、ソウル市は新たな悩みを抱えることとなった。 裁判所と検察庁が移転して江南の新たな中心地となった瑞草区瑞草3洞1702~1720番地一帯の私有地60筆1万余坪には、70年代初めから貧困層のビニールハウスが建ち始め、現在2400余世帯が密集してソウル要衝地最大のスラム街を形成している。 この一帯は70年代初め、まだソウルの郊外だった当時、通称「花の村」と呼ばれる花卉商店街が形成され、花屋の周辺にぽつぽつと住居用ビニールハウスも建ち始めた。 しかし82年10月に裁判所および検察庁の移転が確定すると一帯の地価は大幅に上昇し、87年の大統領選挙前後の行政空白期にビニールハウスが雨後の筍のように増え、地主はもちろん行政力も解決策を見いだせないソウルの頭痛の種となった。 地主らは個別に、自分の土地を無断占有するビニールハウス住民に移転費を提示して撤去を促してきたが、妥結したのはごく少数にすぎず、大部分の地主は長い場合は数十年にわたり財産権を行使できない状況にある。 特に政府の不動産投機抑制策の一環として総合土地税・土地超過利得税など税負担が大幅に増えると地主の不満も高まり、「公権力は税金を課すだけでなく、国民の基本権も保護すべきだ」として集団陳情を行うに至った。 これに対しビニールハウス住民は、地主には移転費用を、ソウル市には移転先の土地補償を求め、こうした要求が実現しない限り「撤去はできない」と抵抗している。 一方、違法無許可建築物を整備すべきソウル市は、この一帯が私有地であることを理由に「地主と住民の間で解決すべき問題だ」として無策に終始しており、双方から怨嗟の声を浴びている。 こうした状況の中、50余人の地主はこれまでの各種税金に加え、来年から宅地超過所有負担金まで納付しなければならないという事実に「これ以上耐えて暮らすことはできない」として、去る4月に地主の会を結成し、大統領・国務総理をはじめソウル市長・瑞草区庁など9機関と、建設部長官・国税庁長など5機関に撤去促進と減税を陳情するなど、自らの財産権を取り戻すための積極的な集団行動に乗り出した。 彼らは陳情書で「違法に他人の土地を占有する人々が集団で暴力と武力行使を行い、移転費用・土地補償などを含む撤去対策を要求している」と主張し、「法を執行し正義を裁く裁判所と検察庁舎の前で違法が行われているにもかかわらず行政当局が手をこまねいているのは、無責任で事なかれ主義の行政の標本だ」と指摘した。 地主の会の一人である朴(パク)氏は「地主も無条件に撤去だけを求めているのではない」とし、「ソウル市がここの住民にも永久賃貸住宅を供給するなど事態解決に積極的な姿勢を示せば、住民と移転費用などを真剣に協議する用意がある」と明らかにした。 ここのビニールハウス住民は都市貧民協議会(会長・林義根=イム・ウィグン)を組織し、地主の個別の撤去試みを封じつつ、地主と市を相手に集団で対応している。 協議会の李満基(イ・マンギ)青年会会長(32)は「市はここを撤去地域と定めておきながら何の対策も立てず、すべてを地主にだけ押しつけており、我々もやるせないだけだ」とし、「市が永久賃貸住宅供給など適切な移転対策を立ててくれれば、いつでも出ていける」と語った。 都市貧民協議会側は、地主との交渉難航と市による放置が続いたことから自救策として89年12月6日に地域住宅組合を設立し、現在1146人が加入している状態だ。 彼らは、2400余世帯のうち50%程度が住宅組合に移れば、残る1200世帯のうち永久賃貸住宅供給要件に合う世帯を市が供給してくれれば、残りの数百世帯だけが実際に地主と補償協議を行えばよいと主張している。 これに対しソウル市の秦哲薫(チン・チョルフン)住宅改良課長は「永久賃貸住宅の供給は公共用地開発・生活保護対象者に限定されているため、彼らへの永久賃貸住宅供給は現行法では不可能だ」とし、「現時点でソウル市の対策はなく、ひたすら地主と住民の間で解決するしかない」と語った。 管轄区庁である瑞草区庁の関係者も「地主が裁判所の執行官を動員してでも撤去すべきだ」とし、「現時点では撤去計画も撤去に伴う移転対策も何もない」と明らかにした。 このように地主・ビニールハウス住民・管轄官庁の奇妙な三角関係は、何の解決策もないまま張りつめた対立と、もどかしい平行線をたどるばかりだ。 貧困層の立場では移転補償や移転対策も切実な問題だろうが、財産権の行使を留保させられている地主の立場も苦しい。それでいて法の権威の象徴としてそびえ立つ裁判所・検察庁舎とソウル最大のスラム街が共存しているのは、行政力喪失の傷跡のようにも見え、今後の展開が注目される。【朴性泰(パク・ソンテ)記者】 [写真]◇ソウル江南の要地である裁判所と検察庁の前の私有地1万余坪に建ち並ぶ違法無許可ビニールハウス。この整備と移転対策に対するソウル市の行政対応が急がれている。
1991-10-31 | 朴性泰
瑞草3洞のビニールハウス村、地主が撤去を陳情 ソウル市は「私有地」を理由に手をこまねく
本文はAIによる機械翻訳です。見出しは原文(韓国語)のまま表示しています。正確な内容は原文をご確認ください。






