1992-06-30 | 孫東榮

伝統医薬品を用いた新薬開発に曙光

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科学技術処がG7プロジェクトの一環として推進中の「新東医薬開発計画」に歩調を合わせ、国内医学界が伝統医薬品を応用した新薬開発に積極的に乗り出している。こうした努力の結果、すべての漢方薬に必ず含まれる甘草が、代表的な消炎剤であるステロイドよりはるかに安全で効能に優れた消炎剤であることが最近明らかになり、朝鮮人参・鹿茸などの効能も具体的な実験を通じて立証されている。27日、ソウル中央病院峨山生命科学研究所が開所2周年を記念して開催した「民間療法に関する研究および開発」シンポジウムで、発表者らは現在進行中の新薬開発計画の一部を紹介した。 このうち注目を集めたのは、蔚山大医大の張恵淑(チャン・ヘスク)教授(治療放射線科)による「放射線粘膜炎に及ぼす甘草の消炎作用」であった。 張教授によると、研究の結果、甘草の成分のうちグリチルレチン酸の分子構造がステロイドと類似しているという事実が明らかになった。消炎作用・抗アレルギー作用に優れ、これまで開発された消炎剤のうち最も広く利用されてきたステロイドは、長期服用した場合に免疫機能を低下させ、代謝作用に深刻な副作用を及ぼしうるため、使用に難しさがある。甘草は副作用なしに外傷・感染・異物質による炎症を効果的に治療する。 張教授は「ステロイドの代用薬品として、甘草が副作用なしに同じ薬効を出せるという事実が動物実験を通じても確認された」と述べた。 一方、朝鮮人参が血圧を下げ抗動脈硬化作用をするという事実はよく知られているが、果たしてどの成分がどの経路を経て作用するのかを明らかにすることは、新薬開発のために必ず必要な過程であった。この日、ソウル大薬大の金洛斗(キム・ナクトゥ)学長は、朝鮮人参の血圧降下作用が血管を取り囲む筋肉に直接作用して起こるのではなく、内皮細胞を刺激し、筋肉弛緩成分の分泌を促進させるためであると発表した。また、鹿茸が貧血を治療し赤血球生成を促進する過程を明らかにした蔚山大医大の金尚姫(キム・サンヒ)教授(内科)も、鹿茸成分が赤血球生成細胞の数を増加させ細胞の大きさを拡大する過程を追跡することで、新薬研究の土台を築くことができた。 このように具体的な実験を通じてその作用機序が明らかになった場合以外にも、たとえ科学的に成分が抽出されたり作用が明らかにされていなくても、すでに古くから人体に適用されながら経験的に立証された生薬は多い。慶熙大韓医大の安徳均(アン・ドクキュン)教授は「カボチャは利尿作用、カワラヨモギは肝炎で酵素の活性を促進するなど様々な役割を果たすが、まだこれらの薬材が天然の薬物として認められるには多くの実験と研究が必要だ」と述べた。 科学技術処により「新東医薬開発」の主管研究機関に指定され活発な研究が進行中のソウル大天然物科学研究所の張日武(チャン・イルム)所長は「現在使用している医薬品の約40%以上が天然物から分離されたものだ。伝統的にわが国は独創的な伝統医学を発展させてきており、膨大な文献情報を伝承されてきたため、これを適切に活用すれば、遠からず物質特許を取得し新薬として開発される薬物は数え切れないほど多い」と展望した。【孫東榮記者】 [写真] ◇医学界の研究により民間療法の効能が科学的に立証されている。