燕山君が追われ、中宗が王位を継ぐ。いわゆる中宗反正である。反正の主導者は朴元宗、柳順汀、成希顔、朴永文らだが、行商人出身のソ・ヨングンは朝廷の新たな実力者として登場した朴元宗の特別な信任を受け、一躍六矣廛の都行首に抜擢される。 反正の主導勢力は、かかしと変わらぬ中宗を前面に立てて朝廷を掌握しながら、それぞれ不正腐敗に染まり、これによって民心は乱れる。こうした流れを感知した朴元宗は、妓房出身のアランをソ・ヨングンに下賜するなど恩恵を施しつつ、朝廷を誹謗する不純勢力の動きを密かに探るよう指示する。 ソ・ヨングンはタプコルの新居にアランを住まわせ、手足のように動く腹心のチ・ガンピョやソン・ジュボムらに不純勢力を内偵せよとの命を下す。このとき戊午士禍と甲子士禍の主人公である柳子光がソ・ヨングンを私邸に呼ぶ。柳子光の私邸を訪ねたソ・ヨングンは、ちょうど控えの間で碁を打っていた4人の儒者と軽い言い争いの末、儒者の一人を殴打する。後に明らかになるが、この儒者たちの中に趙光祖が混じっていた。柳子光はソ・ヨングンを呼び入れ、さまざまな難癖をつけながら六矣廛都行首の職から退くよう強要する。 これに驚いたソ・ヨングンは、柳子光の家令である友人のハ・ジョンベを訪ね、柳子光の本心が何かを探ろうと努める。ここで彼は、ホン・ユファが自分に比較的好意的だという事実を感じ取る。ソ・ヨングンは以前から女遊びに慣れきった人物。彼は彼女を自宅に招いて口説くが結局失敗する。しかし彼女もソ・ヨングンに好意的だという余韻は残す。 それから間もなく、ソ・ヨングンは逆謀の嫌疑がある金公著を朴元宗のもとへ連れて行き、雑談を交わす。そしてほどなく朴耕・金公著の獄事が起こる。彼らの後をつけていたソ・ヨングンは、ぐずぐずしているうちに告変の機会を失ってしまう。彼らの逆謀事件を告変した人物は、意外にも沈貞と南袞であった。それによって二人は嘉善大夫に昇り、やがて中宗の特別な寵愛を受けて確固たる基盤を固めることになる。 朴耕・金公著の獄事は柳子光に一大打撃を与える。若い儒生たちが立ち上がり、彼に罰を下すべきだという主張であり、中宗は渋々を装ってこれを容れたことで、柳子光は流刑の途につく。このためソ・ヨングンは運よく危機を脱する。 この最中、ハ・ジョンベとホン・ユファの父ホン・ユンギルは捕卒に捕らえられ投獄される。朴耕・金公著の獄事を庇護したという嫌疑である。これに対しホン・ユファはソ・ヨングンに助けを懇請し、ソ・ヨングンはその条件として彼女の身体を要求する。しかしホン・ユファは夫が釈放される前には彼の要求に応じられないと言い張るなか、彼女の妹のナ・ユソンが自ら進んでソ・ヨングンに身を捧げる。
1992-12-31 | 서울경제
[巨物]<357>
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