★岸宣仁著 日本経済の心臓部である大蔵省。日本は最近、景気不振の深刻化のためか各所で声高な議論が交わされるなか、大蔵省(財務当局)に対する非難も高まっている。 とりわけ財政均衡論を固持し、所得税減税・消費税増税を主要な柱とする税制改革(平岩リポート)を主導している大蔵省に、政界・財界の集中砲火が浴びせられている。 岸宣仁が著した「大蔵省を動かす男たち」(東洋経済新聞社刊・1600円)は、まさにこうした時点で大蔵省官僚の世界を掘り下げており、関心を集めている。 日本で大蔵省の人々はしばしば官僚中の官僚と呼ばれる。彼らの一挙手一投足が日本の政治・経済に大きな影響を及ぼすからである。好むと好まざるとにかかわらず、大蔵省官僚は日本経済の舵取り役を担っているのである。 したがって「金融システムの危機」という重大局面に入りつつある最近、大蔵省の役割に対する関心はかつてなく高まっている。 著者はこの本で、最近2~3年間に行われた大蔵省の主要政策を重点的に掘り下げながら、時には過去のエピソードを織り交ぜて大蔵省官僚の人間像を描いている。しかし単なるヒューマンドラマにとどまらず、自然に大蔵省行政の全体像を浮かび上がらせようとしている点が目を引く。 とくに大蔵省で起きた生々しいエピソードと官僚たちの率直な告白が豊富に盛り込まれている。 最近、日本国内では大蔵省廃止論が登場する一方、予算編成権を内閣に移そうという類の主張も多い。長期間にわたり日本経済を導いてきた大蔵省が重大な危機に直面しているのである。 これに関連して著者は「こうした一方的な主張ではいかなる解決策も出せない」とし、「むしろ大蔵省の頑固さをあおり、事態がさらに悪化するだけである」と述べている。
1994-02-28 | 서울경제
[先読み海外新刊]日本のパワーエリートを解剖
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