百貨店間の販売競争が一段と激化する中、売り場差別化の一環として自社売り場の独特なイメージを顧客に植え付けることも重視されている。 グレース百貨店はその代表的な成功事例に挙げられる。20~30代の若い女性層を指す「ミシー」という用語を昨年、百貨店のPRに導入し、「ミシー百貨店」の旋風を起こしてイメージ戦略に大成功を収めたとの評価を受けている。 グレース百貨店に「ミシー」という用語を結びつけた主人公は、販促部に勤務するコピーライターの金子璟(キム・ジャギョン)氏(28)。コピーライターとして日ごろ広告文案を作成する中で「ミシー」という衣類業界用語を発掘し、百貨店のPRに導入することで関連業界で認められる専門家として浮上した。 『正直に言って、ミシーの波紋がそれほど大きいとは思いませんでした。わずか2~3年前までは、このようなPR戦略はまったく通用しなかったのです。』 金氏が「ミシー」という用語に関心を持つようになったのは、92年11月に開店したグレース百貨店の顧客層の70%以上が20~30代女性だという分析が出てからである。 『その時までは百貨店は若年層と中年女性客にだけ気を配り、主婦と認識されていた20~30代女性は顧みないのが慣例でした。当然「新世代」「マダム」など若年層と中年女性層を指す用語はありましたが、20~30代女性を指す用語はなかったのです。』 これにより金氏は、当時衣類業界で断続的に使われていた「ミシー」を発掘し、百貨店販促で成功を収めたのはもちろん、全産業界に「ミシー」旋風を起こす主役となった。自らも「ミシー族」に含まれることを誇らしく思うという金氏は、これまで20~30代女性が家事に押しつぶされ過度に疎外されてきたと主張する。しかし『社会参加が増えるにつれ重要な消費層になっている』とし、『彼女たちのための個性的な商品開発が急務だ』と強調する。 仁川生まれの金氏は、90年2月に仁荷大英文科を卒業し、リージェンシーなど広告会社で業務を習得した後、92年にグレース百貨店に入社、専門PRマンとして活躍している。
1995-01-29 | 李康逢
流通業界の人々 <13> 「ミシ族旋風」を起こした主役
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