韓国経済が最近、輸出不振と国際収支の急激な悪化など構造的な脆弱性を露呈し、技術革新に対する反省の声が高まっている。 企業は生きている生物のようなもので、技術革新で再充電しなければ永続的に生存するのは難しい。先を行く技術を確保した企業だけが生存し成長できる。 最近、企業界の注目を集めている(株)泰一精密は、技術開発一つで世界的な先端企業の列に上った中小企業である。 泰一精密の成功の秘訣は、電子関連の最先端技術を開発したことにある。1983年に創業したこの会社は、86年の売上高が22億ウォンにすぎなかったが、電子関連の最先端技術の開発により96年に売上高1兆ウォンを期しつつ成長街道を疾走している。技術神話を創造した中小企業である。 泰一精密は今も売上高の5%以上を着実に技術開発に投資している。また、独自に開発した技術を海外に貸し出し、毎年数百万ドルのロイヤルティー収入を上げている。 同社はコンピューター用ヘッド部門で世界市場の10%を占め、米国のAMS、日本のTDKとともにこの部門のビッグ3と呼ばれている。 マグネチックヘッドは日本製品より品質、価格面で格段に優秀で、総生産量のうち55%を日本に、40%を米国に輸出している。泰一精密こそ、技術開発に対する熱情と執念で立ち上がった代表的な中小企業の一つである。 情報化社会では、知識と発想という情報創出能力が企業の競争優位と持続的な発展を約束してくれる最も重要な要因である。企業は常に経営環境の変化を綿密に読みながら意味のある情報を収集し、これを全従業員が共有するようにして革新を起こす武器としなければならない。 最近では情報能力の高い企業を企業知能(Corporate Intelligence Quotient)の高い企業と呼ぶ。企業知能の高い企業だけが成長できる。 しかし、決して企業知能は企業規模に比例しない。規模の小さい企業も高い企業知能を開発できる。むしろ規模の小さい企業のほうが高い企業知能を備えやすい面もある。 米国のある最高経営者は「人々は1000人の中では頭を使わないが、8人あるいは10人の組織の中では頭を使う」と主張している。 韓国の中小企業は情報化時代を迎え、企業知能を絶えず練磨しなければならない。そうしてこそ第2、第3の泰一精密になれる。
1996-08-31 | 徐相祿
[汝矣島コラム] 企業知能の高い中小企業 徐相祿〈中小企業研究院副院長〉
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