1999-03-31

[預金保険] 寄稿..預金保険制の望ましい方向

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金大植(キム・デシク、漢陽大経営学部教授)統合預金保険公社が発足して1年になった。預金保険公社は短い歴史にもかかわらず、1月末までに94の不良金融機関に総額29兆ウォンに達する資金を供給した。預金保険公社は前代未聞の金融機関の不良化と退出のなかでも預金者の信頼を維持することで、通貨危機が金融崩壊につながるのを防ぐ主たる役割を果たした。 預金保険制度は、個別機関の失敗が産業全体に影響を及ぼさず独立した事件として終わるようにすることで、競争による効率性向上と産業の安全性を同時に維持するうえで重要な役割を果たす。自由化が進展し、金融不安を引き起こす要因が増えるほど、その機能の重要性はさらに大きくなるだろう。 しかし現在、わが国の預金保険制度はその機能の重要性に照らしていくつかの限界を見せている。今後の市場経済環境で本来の機能をより忠実に遂行するために、改善すべき部分を点検することが必要である。 第一に、預金保険公社の独自の意思決定過程が不足している。公社は今年末までで見ても50兆ウォンに達する保険基金の調達と管理に責任を負いながら、これまでの運営を見ると自らの声を出したことがなく、財政経済部の金庫の役割にとどまっている。われわれは一つの機関の独断的決定による弊害がどれほど大きいかを長く見てきた。金融改革法の基本趣旨である金融機能間の牽制と均衡のためにも、中立性の確保が前提とならなければならない。 経済的論理による基金の安定的管理が今後の金融安全性維持に重要であるだけに、預金保険公社は他の機関に従属せず、与えられた目的に基づいて他機関との意見の相違を調整していける条件を確保しなければならない。 第二に、預金保険の存在による付保機関のモラルハザード的行為に対処できなければならない。預金者の金融機関監視動機を取り除くこの制度は、預金者の不安による外生的リスクをなくす代わりに、金融機関のリスク追求動機をあおって内生的リスクを増大させうる。このために最も重要な要素は健全な金融監督の強化である。 金融監督の重要な目的は金融機関の健全な経営を誘導して不良化を予防することだが、いまだに金融監督が健全経営よりも国家政策の遂行手段として認識される場合が多い。部分保険や変動料率制度などをわが市場に合わせて導入し、適正水準の市場原理を取り入れるべきである。 第三に、金融監督当局と預金保険当局は金融安定性の維持に相互補完的な役割を担うが、両当局の利害相反による弊害を減らす仕組みが必要である。不良機関がもたらした損失の国民負担の可能性と規模は、不良金融機関をいつ営業停止させるかにかかっているが、営業停止の時点については監督当局と保険当局が互いに異なる動機を持っている。 監督当局は政治的な基準を考慮しなければならないだけでなく、不良機関の発生そのものが監督不十分の結果と評価されやすいため、問題の露呈を遅らせようとする動機を持つ。一方、保険当局は不良機関発生に伴う損失を極小化することが主な評価基準となるため、可能な限り早期措置を取ろうとする性質を持つ。不良宣言の遅延がより大きな損失につながるため、国民負担を最小化する金融安定性の維持のためには、監督当局よりも保険当局が営業停止決定の主導権を持つことが妥当である。 第四に、金融監督および預金保険機能が正しく作動する前提は、対象機関に過度な負担を与えずに随時状況を把握でき、それに応じた措置を取れる条件が整うことである。金融機関の情報が自動化され金融当局へ常時提供される体制の構築は、今後の環境において金融安全性維持に必須の社会間接資本であり、これに対する投資が必要である。 今からでも預金保険公社が金融安全性維持の主たる役割の担い手として自らを認識し、それに伴う権限と責任を明らかにしながら信念ある声を出してこそ、わが国の金融発展に大きく寄与するだろう。預金保険公社の役割にかける期待は大きい。

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