2002-08-30

50代の無職と少年、愉快な同居日記

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■北野武監督「菊次郎の夏」 恐ろしい顔とぶっきらぼうな口調、趣味は競輪・ギャンブル・酒・女。色とりどりの花柄シャツを好んで着て、素足にサンダルを引きずって歩く50代の無職オヤジ・菊次郎。 問われたことにだけごく短く「うん!」と答える無口な9歳の少年・正男。仕事に出た祖母が用意した昼食を一人で食べる姿は哀れだが、けなげだ。趣味はサッカーと絵日記を書くこと。 監督であり俳優、コメディアンでもある北野武が監督・主演した「菊次郎の夏」は、9歳の少年・正男よりも子どもっぽいオヤジ・菊次郎が、夏休みに母に会いたいと当てもなく旅に出る正男と同行する中で起こるハプニングを描いたロードムービーだ。 全く似合わないように見える大人と子どもが、最初はぎくしゃくしながらも次第に互いを理解していくという内容の家族映画だ。 この映画の鑑賞ポイントは、遊びに忙しくて何度も脇道にそれる菊次郎と、菊次郎に彼女へのプレゼントを奪われた暴走族の男性デュオ、そして車にあらゆる家財を積んで全国を巡る青年たちが共に織りなす滑稽な姿を見逃さずに見ることだ。 それぞれが笑いのベストで観客を楽しませる。そこに、無表情な顔に微笑をたっぷり含んで笑いを届ける北野武の演技力もまた圧巻だ。30日公開。

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