1日から本格施行される公正開示制度の波紋は少なくない。大企業は役職員を対象に口止めを指示し、広報・IR担当者を相手にした教育と対策会議を連日開いている。また自社組織を持てない中小・ベンチャー企業は広報・IR代行会社に当面沈黙するよう求めている。企業の規模に関係なく対策は一つに要約される。少なくとも2~3カ月間は身を慎み、見せしめのケースにならないようにすべきだということだ。制度を正確に理解するのが難しいので、当面は広報やIRなど開示に関連する行為を一切しないほうがよいという話である。有力な投資家に情報が集まることを防ぎ、個人など一般投資家の情報面の不利益を改善して「情報の民主化」を成し遂げるという当局の趣旨とは異なり、当面は副作用が避けられない見通しである。早速、情報の流通量が著しく減っている。各種懇談会の数が減り、報道資料は見ることすら難しいというのが現場記者の立場である。また該当企業は各種の問い合わせや取材に対し、公正開示制度を理由に回答を渋っている。それだけでなく、各種広報・IR代行業界ではすでに構造調整や合併などが取り沙汰されるなど波紋が広がっている。もちろん情報の非対称を解消できるならば、この程度の副作用は受け入れるべきである。問題は企業情報流通の流れをふさぐことで、不公正行為が発生する可能性がむしろ高まるという点にある。情報は閉じ込められれば漏れ出るしかない。特に開示されていない未公開情報の威力はさらに大きくなっている。情報流通の手続きが過度に煩雑になるにつれ、未公開情報の流通と配布を通じた相場操縦など不公正行為への誘惑が大きくなっている。またパパラッチなどが上場・登録会社の公正開示制度違反の事実を探り出し、これを申告しない条件で金品などを要求する可能性も排除できない。すでに論議を呼んだ地方言論社の開示対象への含有の可否などが議論を引き起こしたことも、制度的補完の不備を証明したことになる。結局、公正開示制度が「ノミを捕まえようとして家を焼く」ことにならないためには、制度の運営と定着に当局の並々ならぬ細心の努力が必要であろう。
温鍾勲(オン・ジョンフン)記者
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