政府が30日に発表した情報保護総合対策は、サイバーテロ対応体制を一元化し、民間と官が「資金」を集めて技術開発と普及を促進するという内容を盛り込んでいる。これは、インターネット大混乱が経済と国民生活に及ぼす莫大な波及効果を、遅れながらも認識したところから出発している。今回の総合対策は、インターネットが電話のように国家の中核的な基幹通信網として定着した以上、これ以上セキュリティーを民間の自律だけに委ねれば、国家全体の安全保障が脅かされかねないという危機感から生まれた。 しかし細部の内容がまだ整っていない中長期対策であるうえ、民間企業がファンド造成に積極的に応じるかも未知数である。
特に、29日に専門家が集まったにもかかわらずワームウイルスがDNSサーバーに及ぼす影響を的確に把握できず、30日にKTの超高速インターネットが再びダウンしたのに原因究明が十分できなかったことからも分かるように、まだセキュリティー体系の至る所に穴が開いている実情であり、第2、第3の大混乱が起きる可能性は依然として残っている。
◇政府がサイバーテロ根絶に直接乗り出す=新たに組織される「サイバー防衛チーム」は、National Intelligence Service、検察・警察、情報通信部などに分散しているサイバーテロ対応組織を一元化したシステムを備えることになる。これまで国家や公共分野に対する対サイバーテロ対応は、国家情報院と検察・警察を中心に行われてきた。特に民間部門の場合、韓国情報保護振興院(KISA)内でチーム組織として運営されるなど、事実上皆無の状況だった。新設されるサイバー防衛チームは汎政府的な組織である以上、大統領または首相室直属機構となる可能性が高い。
情報通信部が推進する「セキュリティーファンド」も同じ文脈で解釈される。情報保護分野に対する民間企業の認識と投資が不足している状況で、短期間に効率的なシステムを構築するため、政府が技術開発と普及を主導するというものだ。情報通信部関係者は「1・25事態は、民間部門の情報保護に対する認識が大きく変わるなど肯定的な効果もあった」とし、「セキュリティーファンドは業界の技術開発を政府が積極的に誘導するための方策だ」と説明した。
◇サイバーテロ根絶には限界=今回の対策にもかかわらず、サイバーテロへの効率的な対処はそれほど容易ではないというのが専門家の判断だ。情報保護技術の特性上、攻撃に対する予防よりも事後対応的にならざるを得ないため、新しい形態の大規模サイバーテロが敢行された場合、既存の対応体制が無力化されかねないという。
ファンド造成も推進の過程で相当な困難が予想される。企業の立場では、情報保護システムの構築は投資よりもコストだという認識が強い状況で、積極的な投資を引き出すのは容易ではない。また各企業の特性によって情報保護の水準と方式が異なる状況で、政府がこれを主導するのは無理があるとの指摘も提起されている。
業界関係者は「情報保護システムの技術開発は政府よりも民間に委ねる方が効率的だ」とし、「政府は技術開発よりも資金・人材支援に焦点を合わせる必要がある」と述べた。
◇セキュリティー業界の反応=業界はサイバー防衛チームの構成は歓迎しつつも、ファンド造成については慎重なアプローチが必要だという反応だ。
情報保護産業協会の呉京洙(オ・ギョンス)副会長は「147社の会員企業が分野別に優れた技術を持っている」とし、「汎国家的な常設組織が構成されれば、今回のような事態を未然に防ぐうえで役立つだろう」と述べた。
呉副会長はしかし、セキュリティーファンドの構成に関連しては「出資の方法と規模が確定しておらず正確な判断はつかないが、既に各社が独自に推進している研究開発プロジェクトと衝突する可能性が高い」と述べた。
アンチョルス研究所の安社長は「セキュリティーに対する研究と開発を強化すべきだが、特定企業を支援するファンドを調整することには反対する」と述べた。
[トロイの木馬とは]
トロイの木馬とは、ハッカーがハッキングを試みるためにゲーム、ユーティリティーおよび一般的なプログラムに偽装したり、実行コードの形で他のプログラムの内部に存在するプログラムを指す。 利用者がいったん実行すると、ハッカーはいつでも当該コンピューターに侵入できるようになる。攻撃者は侵入したコンピューターのすべての権限を持つため、利用者の情報を外部に流出させることもできる。
潜伏していて、ある命令が実行されると姿を現し、自分自身を他のファイルに複製しないという点でウイルスと区別される。システム破壊、アプリケーションおよびシステムサービスの拒否、利用者IDおよびパスワードの流出、文書流出など被害が非常に多様で、場合によってはウイルスよりはるかに深刻な被害を与えることもある。
いったんトロイの木馬に感染したと疑われる場合は、まずLANケーブルを抜き、ネットワークが問題を抱えていると判断されればルーターも外す。その後、ウイルスワクチンプログラムを実行して治療し、手動で行う場合は当該ファイルを探して削除すればよい。またトロイの木馬を配布する可能性があるファイルが添付されたメールは受け取り次第削除し、メールに信頼できないURLが含まれていれば、これをクリックしない方がよい。
アンチョルス研究所(www.ahnlab.com)、ハウリ(www/hauri.co.kr)などからワクチンをダウンロードできる。






