「次期政権はビジネスフレンドリー(friendly)な政府をつくるようにする。大統領選が終わって最初にここを訪れた理由は、『新政権は企業人が安心して企業経営ができる環境をつくって差し上げる』という約束を伝え、『全国民が望む雇用創出に企業が積極的に協力してほしい』とお願いするためだ」(昨年12月28日に全国経済人連合会を訪問した李明博大統領当選者)
「企業を最大限誘致・確保することで雇用を最大限創出し守っていくことがMBノミクスの要諦」(昨年12月30日、司空壱(サゴン・イル)引き継ぎ委員会国家競争力強化特別委員会委員長)
よく「MBノミクス」と称される李明博当選者の経済哲学をうかがえる部分だ。そしてこれは、来月発足する新政権の経済政策の重点が企業の投資拡大と、それによる雇用創出にあることを示すものでもある。
今年の国内総生産(GDP)成長率は昨年より低下するとみられるが、企業の投資と雇用事情は改善する見通しで、新政権の足取りをいくぶん軽くすると予想される。
新政権発足の効果を直接的に確認できる部分が企業の投資拡大となる見通しだ。昨年の当選者と財界代表らの会合では、4大グループを含む主要企業が今年より増えた投資規模を提示しもした。
昨年の設備投資増加率は年間7.4%。2006年に続き2年連続で7%台の伸びを示したものだ。しかし半期別に見ると、上半期の11%から下半期は3%台に急落した。今年は高い稼働率による投資圧力の増加にもかかわらず、世界経済の減速やグローバルな信用収縮などで増加率が昨年よりやや低い6%台にとどまると予想された。
こうした減少傾向が新政権効果で今年増加へ反転できるかが注目される。LG経済研究院は「今年下半期に米国のサブプライム問題が鎮静化し、米国経済が底を通過するのに伴い投資環境も次第に改善するだろう」とし「あわせて企業の投資意欲を鼓舞する新政権効果も期待されるだけに、今年の設備投資増加率は経済成長率を大きく上回る可能性が高い」と分析した。
こうした投資拡大に伴い雇用事情も改善すると期待される。昨年は若年層の雇用の非正規職化を意味する「88万ウォン世代」という新語が登場したほど、雇用事情はむしろ悪化した。2006年に平均29万5000人増えた就業者数は28万3000人へと1万人程度減った。
しかし今年は内需の成長寄与度が高まり、雇用事情が改善するとの見通しだ。LG経済研究院は今年の就業者増加数を月平均32万人、サムスン経済研究所は31万人などと予想し、韓国銀行も昨年より平均1.3%増の30万人前後と見通した。つまり2007年以降の景気上昇がラグを伴って雇用状況に肯定的な影響を及ぼすという分析だ。
雇用創出の幅が拡大し、失業率も昨年(3.3%)よりやや低下するとみられる。主要研究機関の来年の失業率予想値は3.0~3.2%水準だ。雇用の質も改善すると分析された。全就業者のうち自営業者中心の非賃金労働者が減り、賃金労働者の比重が着実に増加しており、賃金労働者の中でも安定した所得を得られる常用労働者の比重が高まる傾向が続くと予想される。
黄仁性(ファン・インソン)サムスン経済研究所研究員は「新政権は各種規制など企業活動を萎縮させる制約要因をなくし、新成長動力の発掘を積極的に支援して企業の投資を誘導すべきだ」とし「新規雇用の創出には大企業の投資拡大とともに、中小企業の自生力を育てることも必要だ」と述べた。






