公共機関の民営化方式として検討中の政府投資持株会社、いわゆるシンガポール・テマセク・モデルの導入をめぐり、省庁間の論争が拡大している。
韓国企画財政部の場合、韓国版テマセクを設立し、公企業の持分と民営化日程を管理する案を積極的に検討中である。一方、知識経済部は政府主導で直接、買い手を見つける民営化方式が最も効果的だとの立場である。
◇財政部「テマセク・モデルには利点が多い」=財政部はこれまで、政府省庁中心と持株会社設立など2つの民営化案をめぐり苦慮してきたが、後者に重心を置いている。金圭玉(キム・ギュオク)韓国企画財政部報道官は31日、公企業民営化に関連して「持株会社案を含めて検討中である」とし、「現在具体化されたものはなく、当初明らかにした通り6月末までに案を取りまとめる」と述べた。
これに関連し、財政部の関係者は「民営化計画を策定しても持分売却には時間がかかり、規模の大きい公企業の買い手を探すことも容易ではない」とし、「テマセク・モデルは民営化対象企業の持分は政府が保有しつつ、経営権のみを民営化する方式である」と語った。
この関係者は特に「韓国の持株会社方式はシンガポールとは異なり、過渡期的な形態になる」と述べた。シンガポールのテマセクのように民営化が可能な企業まで持株会社が保有するのではなく、実際の売却時までのみ当該企業を管理するという意味である。こうした方式が導入されれば、即時の民営化負担から脱し、国家産業政策や企業・市場環境に応じて民営化時期を調整でき、適正価格も得られるという。
また、公企業関連の所管省庁や労働組合などの抵抗による民営化遅延を防ぎ、実行力を高められるとみている。現在、公共機関の長に当該省庁の幹部が任命されるなど、公企業が関連省庁の一部署と認識され、官僚社会の抵抗が大きいということである。
◇知識経済部「限定的に導入すべき」=一方、知識経済部はこうした論理に否定的である。知識経済部は自ら作成した報告書「シンガポール・テマセクの支配構造および示唆点—公企業改革の観点を中心に」で、「買い手を見つける民営化方式を優先原則としつつ、民営化が難しい市場型公共機関に限ってテマセク・モデルを適用すべきである」と明らかにした。
テマセク・モデルは市場性が公共性より強い機関、例えば▦韓国電力・ガス公社・仁川国際空港公社などのような市場型公企業(自己収入が総収入の80%)▦鉄道公社・住宅公社・土地公社など一部の準市場型公企業▦産業銀行・企業銀行・産銀キャピタルなど一部のその他公共機関に限定的に導入すべきだという。
報告書はさらに、これら機関に対するテマセク・モデルの導入にも快く思わない視線を示した。報告書は「持株会社体制に転換しても、政府が所有主として不必要な干渉をする可能性がある」とし、「民営化を通じてこうした可能性を完全に遮断すべきである」と強調した。民営化が可能な企業は政府が直接売却すればよく、あえてテマセクという迂回路を経る必要はないということである。
テマセク・モデルの収益性重視の傾向にも懸念を示した。報告書は「政府支援が必要な準政府機関や公共性がより強い公共機関などは統合・廃合、構造調整などの改革を推進すべきであり、テマセク・モデルを適用することは困難である」と述べた。
特にテマセクは、シンガポール航空・DBS銀行など民営化が可能な企業も国家が間接保有しており、民営化においてはわが国に比べて遅れているとの評価を受けていると付け加えた。報告書はまた「テマセクはシンガポールが33年間発展させてきた独自モデルである」とし、「わが国とは政治体制・企業環境などが異なり、単純に導入すればかえって屋上屋として作用する可能性もある」と述べた。






