零細・中小の輸出入企業の資金難解消のため、韓国関税庁がこれまで過大に納付された関税がないかを自発的に追跡調査し、還付する。また納付期限を最大18カ月まで延長し、分割納付制度の適用を拡大して一時的な資金逼迫に陥った企業を救済する。さらに関税滞納で貿易活動に支障を来している「信用不良者」型の事業者についても、再生の可能性が認められる場合には滞納処分を猶予する。韓国関税庁はこうした内容を柱とする「滞納者の信用回復および零細・中小企業支援のための関税行政支援対策」をまとめ、4月1日から施行する。この対策により総額6,000億ウォン前後の納付猶予および税負担軽減効果が期待される。
◇過大納付の関税を追跡調査し還付措置=韓国関税庁はまず4~6月までの3カ月間を「特別審査・還付期間」と定め、専門知識と資金力が不足して税を過大納付しながらも訴訟などを通じて還付を受けられなかった零細・中小企業の過納部分を集中的に掘り起こし、還付措置する予定だ。
そのため韓国関税庁は、審査・審判請求の決定事例、裁判所の判例などを分析し、過納の可能性が大きい品目と取引形態をまず洗い出す。続いて▦韓国関税庁の課税前適否審査・審査請求の認容案件と同一の事案▦租税審判院・韓国監査院で認容された、あるいは裁判所で敗訴した案件と同一の事案▦品目分類、課税価格決定の誤りを税関長が認めた事案などと設定された職権還付基準を踏まえ、還付の可否を最終決定する計画だ。
韓国関税庁の関係者は「大企業を中心に昨年還付された過納規模は460億ウォン程度」とし、「今回の措置で零細・中小企業に150億ウォン台の還付の恩恵が及ぶとみて暫定的に集計している」と明らかにした。
◇億単位の追徴税額、納付期限を最長18カ月延長=億単位の追徴税額で苦境にある企業にも息をつく余地ができる見通しだ。1億ウォン以上の納付負担で資金逼迫に陥っている企業や、それによって不渡りの懸念がある企業については、まず納付期限が6カ月延長され、3回の分割納付も認められる。さらにその後1年の追加延長も可能だ。
韓国関税庁側は、こうした納付期限延長、分割納付制度がこれまで消極的に運用されてきたことから、これを活性化し、資金逼迫に苦しむ中小企業に安定的な経営活動環境を提供する計画だ。昨年基準で追徴税額が1億ウォン以上の企業は計194社で、約1,600億ウォンが滞納状態にある。
あわせて、原料輸入時に納付すべき税額と製品輸出時の還付税額を一度に精算し差額のみを納付する「一括納付事後精算制度」の参入要件を緩和し、従来の「3年間の輸出実績10万ドル以上または還付実績100万ウォン以上の業者」という指定要件から金額基準を完全に削除した。これにより3年間継続して輸出・還付実績があれば、金額にかかわらず精算期間中の納税額に対する担保を提供して一括納付事後精算制度を利用できる。
◇信用不良の滞納者も貿易活動の再開が可能=滞納者の輸入物品が通関前の申告と同時に差し押さえられるなど、貿易活動が根本的に封じられていた「信用不良者」型の事業主にも再起の機会が与えられる。
韓国関税庁はまず追徴税額1億ウォン未満の滞納者に限り、滞納額の一部(5%)を先に納付し今後の納付計画を提出した場合、輸入物品の差し押さえを猶予する。ただし関税逃れの疑いで刑事処罰を受けた事業主は除外される。
許容錫(ホ・ヨンソク)(写真)関税庁長は「社会的弱者のための新政権の『ニュースタート2008プロジェクト』の一環として、関税行政においても彼らに経済的再生の機会が与えられるだろう」と期待を示した。






