米国の金融監督当局が国際原油市場の投機勢力を洗い出す方針だ。
30日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、米商品先物取引委員会(CFTC)が国際原油市場における投機勢力の価格操作の有無を調査し、エネルギー市場全般に対する監視を強化すると報じた。これは米ドル安に乗じてヘッジファンドなどの投機勢力が原油価格の急騰をあおっているとの指摘を受けたものだ。
CFTCは昨年12月から原油市場を調査してきており、今後さらに監督を強化すると明らかにした。CFTCは投機勢力の市場かく乱行為を調査するだけでなく、年金ファンドなど機関投資家に関する情報収集にも力を入れている。
まずCFTCは、エネルギー情報提供会社プラッツが運営する価格公示システムを利用したトレーダーによる短期の価格操作の可能性を念頭に、調査を拡大している。
また、原油貯蔵タンクの所有者が原油在庫量などについて誤った情報を意図的に市場に流し、利益を図っているかどうかも調べる計画だ。あわせて、市場監督が手薄な店頭市場での価格かく乱行為も集中的に取り締まることにした。
CFTCは特に、ロンドンICE先物市場で発生する取引に関する情報を共有することで英金融サービス機構(FSA)などと合意した。米議会は、CFTCの監督を受けない欧州市場での投機行為が原油先物価格の急騰をあおっていると指摘してきた。
商品トレーダーの立場を代弁してきたラウル・パンタノ弁護士は「市場かく乱売買と法的に問題のない売買を見分けにくいエネルギー市場で、金融監督当局の調査が強化されている」とし、「もはや市場参加者は監督リスクを背負わねばならない立場になってしまった」と語った。
一方、CFTCがエネルギー市場に対する監督を強化する背景には議会の圧力が一役買っているとWSJは指摘した。多くの経済学者や石油専門家は高油価の原因として投機よりも需要増加とドル安を挙げているが、政治家が有権者を意識してCFTCに監督強化を求めているということだ。
米議会は先物取引に必要な証拠金を引き上げる案も検討中だ。この日、米国産標準油種(WTI)は1バレル当たり4.41ドル(3.37%)急落し、126.62ドルとなった。






