黒7で確実に連結したのは仕方がない。参考図1の黒1に打ちたい気持ちは山々だが、白2を食らった瞬間に事故発生である。左側の黒9子がなすすべもなく落ちてしまうのだ。白8で切ったところで長い接戦はひとまず決着した。もともと非常に脆弱に見えた中央の白の大石が10目も稼いで安定した。
「さすがセンドリだね。こんな結果になるとは想像もできなかった」(徐奉洙)
白8はそれ自体でも大きいが、何よりも先手だという事実が重要だ。黒が手を抜いてはいけない場所なのである。朴永訓は黒11で補強するのに先立ち、黒9で白の応手を打診した。
「相当な度胸だ。はたしてそこが先手になるだろうか」(徐奉洙)
しばらく迷った李世ドルは白10で素直に受けておいた。参考図2の白1に打つと黒2が脅威的な攻め手になる。白3で脱出しようとしても黒4の筋があって遮断されるのだ。
「李世ドルは決定的な瞬間になると非常に冷静です。勝負師らしいですね。絶対に欲を出さず確実な道を行きます」(睦鎮碩)
実は参考図2の白1に打つことが不可能というわけではなかった。白3で4の場所に打てば下辺の白の大石は絶対に死なない。それを知りながら李世ドルが下辺を素直に生きておいたのは、白14の場所に手を回せるという計算が出たからだった。白14が置かれては白勝が視界に入ってきた感じである。






