欧州のヘッジファンドが欧州連合(EU)の規制措置に強く反発しており、立法化の過程は難航が予想される。
フィナンシャル・タイムズ(FT)は30日、欧州連合(EU)欧州委員会が前日、ヘッジファンドやプライベートエクイティファンドなどへの規制を強化する法案を公表したことに対し、業界が強く反発していると報じた。
FTによると、ヘッジファンドとプライベートエクイティファンドの経営陣はこの日、EUが導入する新たな規制案が2兆ユーロに達するヘッジファンドとプライベートエクイティファンドそのものを機能不全にすると、強い反対の意思を示した。
ジョナサン・ラッセル欧州ベンチャーキャピタル協会会長は「EUの規制案は行き過ぎで、不適切であり、反競争的だ」と述べた。特に英ロンドンの金融関係者は、これまで新たなデリバティブ商品を生み出しながら最高のオルタナティブ投資の中心地として注目されてきただけに、規制が導入されれば名声が大きく色あせると懸念している。
EUが作成した規制案は、史上初めてヘッジファンドやプライベートエクイティファンドなどの登録と政府機関の承認を要件として規定している。また政府機関によるリスク管理基準や支配構造、最低資本要件などを満たさなければならない点を明文化している。
さらに、ヘッジファンドのマネジャーに対する登録制を施行し、プライベートエクイティファンド業者に開示義務を課す内容も盛り込んでいる。この法律が通過すれば、1億ユーロ(プライベートエクイティファンドは5億ユーロ)以上の資産を持つすべての投資関連ファンド(商品ファンド、不動産ファンド、インフラファンドを含む)に適用され、少なくとも30%のヘッジファンドと90%のヘッジファンド資産が規制対象に含まれる。
EU欧州委員会は、デリバティブ商品への過度な投資がバブルを膨らませ、これが結局グローバル金融危機を深刻化させた主犯だという点から、先月初めのG20首脳会議で合意した通り、これらへの規制を貫徹するという立場だ。
今回の法案が正式に成立するためには、まず欧州議会本会議での通過後、各加盟国議会での追加批准が必要となる。このため、少なくとも来年半ばまではヘッジファンドに対する本格的な規制は難しいとの見方も出ている。






