ニューヨーク・ウォール街の金融会社の間で、来年中の増税の可能性に備え、ボーナスを年末に繰り上げて支給しようとする動きが出ている。ウォール街の年末ボーナスは第4四半期の実績を反映し、年末ではなく1~2月に支給するのが慣行だが、今年末で富裕層向け減税措置が期限切れとなるため、税金の直撃を受けかねないからだ。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は31日、ウォール街の一部金融会社が来年あるかもしれない増税に備え、2011年1月に支給する「年末ボーナス」を12月中に支払う案を検討していると伝えた。
ボーナス繰り上げ支給の動きは、ジョージ・W・ブッシュ前大統領が実施した富裕層減税措置の期限が大半今年末で切れることに起因する。オバマ政権は低所得層・中産層の減税は延長する案を検討しているが、高所得層については予定通り減税措置を打ち切るというのが基本方針だ。
WSJは「ボーナスを繰り上げて支給することとは別に、最近入社したウォール街の金融マンは契約金を年内に支給してほしいと要求している」とし、「大手金融会社はボーナスの早期支給問題を公論化していないが、小規模金融会社の経営陣は優秀な人材をつなぎ留めるためにボーナスを繰り上げて支給する案を検討する傾向にある」と伝えた。
しかし、ボーナスの早期支給は簡単な問題ではない。年末にボーナスを支給する場合、12月の経営実績および個人別の成果を反映できないためだ。また、金融危機の際に政府から莫大な支援を受けた大手金融業者のCEOの場合、ボーナスの早期支給についても政府と世論の顔色をうかがわざるを得ない。
一方、フィナンシャル・タイムズ(FT)は、経営陣の報酬公開を規定したウォール街改革法の施行により、ウォール街の金融会社が高額報酬を受け取る経営陣の報酬算定に苦慮していると報じた。






