世界主要20カ国の首脳が集まり世界経済の持続可能な均衡成長を議論する場であるG20首脳会議の開催に関連し、国内外のメディアは、半世紀前までは戦争の廃虚の中で援助を受けていた国から、G7以外の国として初めてG20首脳会議を開催する国になったと語る。こうした時点で我々は、整えた宴席を自画自賛するにとどまるのではなく、より長期的な次元で国家競争力を高められる方策について考える必要がある。
政府は組織的・技術的援助も並行すべき
今日、企業を取り巻く経営環境は絶えず変化している。21世紀とともに吹き荒れた情報技術の発達とグローバル化により経営環境はものすごい速度で変わっており、これに伴い企業の最高経営陣は5年、10年後の企業競争力の源泉を設備資源の投入よりも、優秀な人材の確保と育成を通じた人的資源の優位に求めている。また国家的には、こうした企業の人的資源開発活動を支援し、競争力を備えた人材を社会に供給するためのマクロ的かつ体系的な制度整備に努力を傾けている。
一例として、貿易依存度が200%以上に達するシンガポール政府は人的資源をシンガポールの最も重要な資産と認識し、人的資源の開発と高度化がシンガポールの経済成長と社会的安定、国際的地位向上の近道だと考えている。こうした観点からシンガポール政府は中小企業がその労働力を向上させられるよう支援する制度を提供し、中小企業支援のため在職中の個人訓練に対する追加補助金の支給から退職後の再訓練に至るまで支援を惜しまない。
それでは、国内全事業体数の99%、常時勤労者数の88%を占め、経済規模や雇用創出において重大な役割を果たしている韓国のいわゆる「9988」中小企業の人的資源開発の現実はどうか。韓国雇用労働部の統計資料によると、韓国の中小企業勤労者1人当たりの年間教育訓練費は平均10万ウォン程度にすぎず、保有する技術・技能人材のうち無資格者が82.2%に達するなど、韓国の中小企業の人的資源開発活動は先進国に比べて非常に劣悪であることが分かった。
こうした現実の中で、最近は雇用部を中心に中小企業勤労者の人的資源開発に対する国家レベルの政策支援が次第に強化されており、関連する研究もますます活発に行われている。特に中小企業学習組織化事業、中小企業職業訓練コンソーシアム事業、中小企業人的資源開発(HRD)診断およびコンサルティング事業などのように、中小企業勤労者の実質的な能力強化のための事業はこれまで一定部分で成功した成果を上げてきた。
しかし、関連業務を遂行している筆者は、こうした政府の財政的・制度的支援施策だけでは中小企業の教育訓練促進に限界があると考えている。財政的・制度的誘因以外に関連省庁が有機的に連携して組織的・技術的な援助を並行することで、中小企業の事業主の教育訓練投資と効果を創出できるようにすることも重要であり、各政府省庁は中小企業の人的資源開発活動に対する処方的な規定よりも、効果的な診断と助言を通じて中小企業自らが自生能力を持てるよう支援するという姿勢で臨むべきである。
企業・教育機関なども力を貸すべき
最後に、中小企業の各産業別に求められる需要者の観点からの人的資源開発活動が実現できるよう、政府、公共、産業別人的資源開発協議体(Sector Council)、民間企業、高等教育機関、人的資源開発機関など多様な主体間の協力的ネットワークを構築したとき、国民所得4万ドル時代の青写真は完成するだろう。






