急な資金が必要だった会社員のイ・ドンゴン氏は先日、銀行に融資を申し込みに行ったが拒否された。マイナス通帳の延滞記録が問題となった。イ氏は結局、キャッシングでも利用しようと新規カードの発給を申請した。大きな期待はしていなかったが、あまりにも簡単にカードが発給された。
クレジットカードに対する過熱警告と、それを防ぐための金融当局の規制措置が相次いで打ち出されているが、実際にはその裏に無分別な新規カード発給の慣行があるとの指摘が出ている。カード会社が本人確認と決済能力審査を怠ったままカードを発給する事例が多数現れているのだ。これに伴い、この機会に明確なカード発給基準を作るべきだとの指摘が提起されている。韓国金融監督院は大手カード会社6社が顧客に発給した新規カードのうち疑わしい事例2万件をサンプリングして適切性を検査し、それを基に関連対策を打ち出す計画だが、まだ具体的な時期を確定できていない。
◇過当競争が無分別なカード発給に=カード発給に関してカード会社に共通する話は「具体的な発給基準がない」ということだ。現在、与信専門金融業法は顧客の所得と財産、決済能力、他の金融会社からの借入などを審査してカードを発給するよう規定している。規定の範囲が広いため、各カード会社は「最小限」の審査基準しか適用しない。
カード発給の緩さはここに見いだされる。銀行融資は拒否されたがカード発給は承認されたイ氏の事例が代表的だ。
銀行とカード会社は融資およびカード発給を審査する際、1次では共通して事前信用評価(ASS)を行う。問題はその次からだ。融資額が相対的に大きい銀行の場合、1次を通過しても2次でふるい落とされるケースが多い一方、カードは限度額が銀行融資に比べて小さく、カード会社間の競争があまりに激しいため、発給承認がより容易に行われる。
カード業界の関係者は「現時点で延滞中の個人は1次でほとんどふるい落とされるが、最低ガイドラインに該当しなければ通常はカードが発給される」とし、「カード会社間の競争があまりに激しく、新規顧客の獲得のためにはやむを得ない選択だ」と述べた。
◇遅れて発給基準を設けるとした当局=金融監督院もこうした問題点を認識し、遅れてカード発給の敷居を高めると乗り出した。金融監督院の関係者は「市中カード会社のカード発給状況を見ると、評価がずさんであることは隠せない」とし、「これに対する明確な基準を確立して徹底したリスク管理を誘導する予定だ」と述べた。
これに伴い金融監督院は、カード発給時の所得基準はもちろん、所得証明基準を大幅に強化する予定だ。所得基準も融資の延滞利息などを除いて実際の受領所得を適用し、職業を確認する際にも電話録音ではなく客観的な書類を提出しなければ認めない案を検討している。
金融監督院の関係者は「現在のカード発給過程は複数の基準が一つに束ねられ、死角地帯が生じざるを得ない構造だ」とし、「金融会社の第1条件はリスク管理だという点を考慮し、多様な安全装置を設ける予定だ」と述べた。






