31日に放送されたMBC「PD手帳」では「偽物を売ります」編が放送された。
3日、インターネット講義業界の有名数学講師「サプジャル」(本名ウ・ヒョンチョル)は、かつて所属していた講義業者A社の書き込みアルバイトに関する情報提供を受け付けるという映像を掲載した。情報提供時に謝礼金「10億」を支給するという破格の提案である。それから約10日後、数人の情報提供者を通じて書き込みアルバイトの実体がつまびらかに公開された。
取材陣はこの事件の背後に隠れていた書き込みアルバイトたちに、苦労してインタビューした。業務は相当に組織的かつ体系的だったという。業者から学生が主に利用するウェブサイトのIDとアカウントを受け取ると、書き込みをするだけでなく、アルバイトであることを隠す目的の雑談の投稿まで指示が下りてきた。
さらに衝撃的な事実は、アカウントごとに学年、性別、性格が定められた「キャラクター」をそれぞれ付与し、自然に学生であるかのように見せようとしていたことだ。こうして1年間にアルバイト1人当たりが使用したアカウントは800~900個に達した。
では、これらのアカウントはどのように作られたのか。アカウントはバイラルマーケティング業者を通じて容易に売買が可能だった。大きく代行業者と実行業者に分かれた業者。すなわち、バイラルマーケティングを依頼する企業は代行業者と直接契約するが、実質的に書き込みをしたりレビューを残したりするのは実行業者の役目である。
最大の問題は、代行業者と実行業者の間で業務が進む際、いかなる証拠書類も残らない点だ。虚偽または誇張された事実で消費者を誘引してはならないという電子商取引法第21条を避けようと彼らが行う行為は、サイバー空間内の秩序を乱している。しかも単に法網を避ける便法の水準を超え、違法や脱税のような脱法行為が疑われている。
匿名性が保障されるオンラインの世界。業者はこれを悪用し、不法に大量購入したIDで虚偽の書き込みを作成し、学生と保護者を惑わしている。年間、私教育市場20兆ウォン、インターネット講義市場3兆5000億ウォン規模の巨大な市場が不法広告の場に転落しているのである。
取材陣が会った専門家によれば、こうしたマーケティング活動は大企業を含め全産業分野にわたっているという。とくに競争が激しいほど、より多様で新しい方式の不法マーケティング活動が盛行することになるが、その代表格が美容外科医療業界だ。
美容外科医療業界の書き込みアルバイトおよび偽レビューの問題は、今に始まったことではない。しかし日々手段および方法が巧妙になるにつれ、美容外科手術の被害者が時には書き込みアルバイトによって攻撃を受ける状況に置かれることもある。
2010年、最初の美容外科手術の失敗以降、4度の再手術を受ける中で視力損傷という副作用まで負ったハン・ジス(仮名)さん。手術の失敗で徹底して外部と断絶したまま生活していたが、美容外科手術の副作用事例を共有するあるインターネットコミュニティで活動し、少しずつ心の安定を取り戻していた。
もう一人の被害者が出ないことを願う気持ちから実際のレビューや書き込みを作成したこともあったが、何人かが彼女の書き込みに過度に攻撃的なコメントを付け始めたという。誹謗の水準が高まると、怒った彼女は粘り強い追跡の末に1人を見つけ出すことができたが、驚くべきことにその人物は自宅でアルバイトとして書き込みをする平凡な子育て中の母親だった。
手術失敗の後遺症よりも書き込みによる精神的衝撃のほうが大きかったというハンさん。些細な書き込み一つが、誰かにとっては睡眠薬なしでは眠れないほど致命的な傷になった。
最近、「現UN事務総長が潘基文(パン・ギムン)前事務総長の大統領選挑戦は総会決議違反だと述べた」「文在寅(ムン・ジェイン)前共に民主党代表が金塊200tを横流しし裏金として使っている」など、政界でも虚偽の事実で作成されながら実際の記事形式を取った偽ニュースが流布され、政界に波紋を起こしている。
ドイツでもメルケル首相がヒトラーの娘だという虚偽の内容を含む記事が報道され、さらにパキスタンの国防相は偽ニュースにだまされてイスラエルとの核戦争を暗示する文章をSNSに残すなど、世界は今「偽ニュースとの戦争」をしている。
制作陣はスマートフォンの偽ニュースアプリ開発者に会い、偽ニュースがどのように生産されるのかを直接確認してみた。また、20年余りにわたり米国で偽ニュースを制作・流通させたポール・ホーナーと電話インタビューを行った。自分が作成した偽ニュースが先の米大統領選にまで影響を及ぼしたというホーナーの衝撃的な発言。
2017年、大統領選を控えた韓国もまた、偽ニュースの危険性と深刻さをより真剣に議論しなければならない時点に置かれている。
[写真=MBC「PD手帳」予告映像キャプチャー]






