昨年12月中旬には1ビットコインが2万ドルに迫るほど世界的な投機熱が広がり、政府は超強硬な規制策を相次いで打ち出した。例えば暗号資産の取引は実名口座で行わなければならず、暗号資産公開(ICO)は全面禁止とした。立法による規制ではないが、政府の口頭方針だけでも強力な規制効果を発揮した。投機熱を抑える面では肯定的な効果があったが、第4次産業革命の過程で爆発的な用途が生まれ得るブロックチェーン基盤技術を埋没させているという逆効果を指摘する声も出ている。特に国内規制に足を引っ張られた暗号資産やブロックチェーン企業が相次いで海外でICOを進めるなど、関連人材と技術・資本の流出懸念も高まっている。
30日、ICO専門分析会社ICOレーティングによると、今年第2四半期だけでシンガポールでは米国(70社)に次いで2番目に多い57のICO法人が設立されたが、このうち16社は韓国人が主導したものと調査された。このため国内でも暗号資産規制を改善すべきだという声が出ている。政府がガイドラインで明示した資格要件に合致する企業に限ってトークン発行を認め、取引所には新規口座発給を再開する段階まで進むべきだというものだ。ブロックチェーン企業関係者は「技術力を持つ国内企業がスイス・シンガポール・香港などに出て行き、正常な情報交流が難しくなったことで、マルチ商法型の詐欺的な暗号資産投資が乱立し被害者だけが増えている状況だ」とし、「政府が政策と立法の空白を放置せず、最小限の規制立法をしてほしい」と述べた。
済州道のように段階的なICO許容やブロックチェーン特区の造成など素早く動く地方自治体もあるが、政府の規制原則の下で動ける幅は狭い状況だ。済州道はICO関連の規制サンドボックスを導入し、グローバルブロックチェーン特区を設けようという具体的な提案を示した。スイス政府が2013年からツーク市を税制引き下げなど各種恩恵が付与された「クリプトバレー」として成功裏に育成した事例をベンチマークしようというものだ。スイス政府のクリプトバレーにはすでに130余りの国の人材が集まり、入居したブロックチェーン企業だけで170社余りに達する。呉定根(オ・ジョングン)建国大金融IT学科教授は特区造成策として、ICOの許容と暗号資産取引所の登録制または認可制の導入、規制サンドボックスの適用、法人税15%以下への引き下げ、生活空間を兼ねた快適な創業空間、特区内の自律的な教育システム構築などを挙げた。呉教授は「韓国を離れた暗号資産・ブロックチェーン企業がUターンし、200社以上ある東アジアのブロックチェーン企業と、金融・法律・会計・税務・教育・MICE産業・宿泊・飲食店など数えきれないほど多くの関連産業が成長し得る」と説明した。金炯中(キム・ヒョンジュン)高麗大暗号資産研究センター長も「海外のようにマネーロンダリング防止法や金融実名制などを暗号資産取引にも適用すれば、闇資金の流入などの副作用は相当部分減らすことができる」と強調した。






