LG CNSは2016年、全羅北道セマングムに76万平方メートル規模のスマートファーム団地を設立するという事業計画を立てた。スマートファーム団地を造成し、専門栽培士が輸出用のトマト・パプリカを栽培して全量輸出しようとした。しかしすぐに、農産物価格の下落が懸念されるという農民の激しい反発にぶつかった。海外流通会社と提携して農作物の販路を設けるという同社側の説明は通じなかった。結局LG CNSは反発に耐えられず、事業自体を断念せざるを得なかった。
企業の農業進出の試みはLG CNSが初めてではない。東部팜韓農もこれに先立ち京畿道華城市に大型ガラス温室を建て輸出用トマトを生産しようとしたが、やはり農民の反対により事業を放棄した。市場経済の原理を導入して農業の競争力自体を高めるべきだという声は高いが、現場の反対によりイノベーションの第一歩も踏み出せていないわけだ。
こうした現実は、企業に参加機会を保障する日本の事例と対照的である。日本は大企業の農地所有に対する反発を意識し、所有自体は禁止しながらも農地中間管理機構や農地銀行を通じた農地の賃貸借を大幅に認め、企業の農業参加を活性化した。その結果、日本の農業生産法人数は2014年基準で1万4,000カ所を超えた。
日本はまた国家戦略特区法改正案を通じて企業の農地所有制限を大幅に緩和し、企業型農業プロジェクトを戦略的に拡大している。規制改革への抵抗が強い点を考慮し、企業型の農地所有・耕作の効率性が立証されれば企業型農業プロジェクトを全国的に拡大する計画だ。財界の関係者は「政府が何かをやってみようとしても、いざ農民の反対に直面すると企業が自ら対立を解決せよと言って手を引く」とし、「政府の積極的な支えがなければ国内で農業関連事業に飛び込むのは容易ではない」と述べた。






