妊婦に対する「防疫パス」適用を巡り論争が続く中、妊婦10人のうち9人が新型コロナウイルス感染症(コロナ19)ワクチンの接種を受けていないことが明らかになった。
国会保健福祉委員会所属の李容浩(イ・ヨンホ)国民の力議員は、国民健康保険公団から提出を受けた「妊婦コロナ19ワクチン接種状況」を基に、昨年の接種対象妊婦43万1441人のうち38万9477人(90.2%)が未接種と集計されたと31日明らかにした。資料によると、ワクチンを接種した妊婦は4万1964人で9.7%にとどまった。このうち1回目のみ接種した妊婦は5485人、2回目接種が2万9343人、3回目接種が7136人である。
政府は、妊婦の場合コロナ19に感染すると同年齢層の非妊娠女性より重症化する可能性が高いとして、予防接種が必須という立場だ。また、コロナ19に感染した妊産婦は早産や低体重児を出産する危険が高いことが分かったとして接種を勧告している。
これについて李議員は「妊娠検査薬の『2本の線』を確認した後、妊婦がどれほど食事や服薬に気を付けるか、防疫当局もよく分かっているはずだ」とし、「一般的に妊婦には100%の安全性が確保されないすべての薬は使用しない」と指摘した。さらに「妊婦を防疫パスの対象に含めておいて外出もできないようにしながら、『泣く泣く』接種の可否を決めさせるように押し付けてはならない」と批判した。
これまで国民の力は妊婦への防疫パス適用を撤回するよう声を高めてきた。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領選候補は19日、「万一にも胎児の健康に問題が生じるのではないかと風邪薬一錠もまともに飲めないのが、我が子を思う母の心だ」とし、「ワクチン接種をしていないという理由で妊婦を差別したり不利益を与えてはならない」として、政府に妊婦の防疫パス撤回を求めたことがある。
裵賢鎭(ペ・ヒョンジン)国民の力議員は、妊婦へのコロナ19ワクチン接種を強制できないようにする「感染病の予防及び管理に関する法律」改正案を発議した。改正案には、国や地方自治体が妊婦に対して予防接種を義務的に実施してはならないという条項が盛り込まれた。また、誰であれ予防接種を受けていないという理由で妊婦を差別したり不利益を与える行為をしてはならないと規定した。
一方、防疫当局は24日、コロナ19ワクチン接種後に異常反応の疑い症状がある人のうち、被害補償の結果「因果性の根拠が不十分」と判定された人、ワクチン接種6週以内に異常反応で入院治療を受けた人などを防疫パスの例外対象に追加で含めたが、妊婦は例外範囲に含まれなかった。妊婦がコロナ19に感染した場合、高リスク群に含まれる可能性が高いという理由からだ。胎児などへの副作用の懸念が続いているが、当局は海外の研究結果などを根拠に、予防接種が妊娠と出産に否定的な影響を及ぼさないという立場を維持している。ただし妊娠12週以内の初期妊産婦の場合は、主治医と相談の上でワクチン接種を受けるようにした。






