金融当局は3月末に終了予定だった中小企業・小規模事業者向けの融資満期延長および利子返済猶予措置を6カ月延長することにした。高承範金融委員長と市中銀行の頭取らは28日に会い、新型コロナウイルスで被害を受けた自営業者の支援などのためこうした意見をまとめた。2020年4月以降6カ月ずつ3回にわたり満期を延長してきたが、4回目の延長まで確定したことで、後始末は次期政権の役割となった。
文在寅政権は昨年、金利引き上げなど緊縮政策を実施する中でも「コロナ融資」については優良債権と不良債権を選別する試みさえしなかった。当局主導の一括構造調整はもちろん、過去の危機時に進めた金融会社の自律的債務調整プログラムもなかった。融資の元利金返済猶予が100万件を上回り、不良債権は雪だるま式に膨らんだ。金融界の総支援規模は昨年11月末基準で272兆2000億ウォンに達し、うち5大市中銀行の融資だけで今年1月末基準139兆4494億ウォンに上る。
もちろん表面に現れた金融会社の健全性は良好だ。銀行界のウォン建て融資延滞率は昨年末0.21%で、個人事業者向け融資の延滞率も0.16%と過去最低水準だ。借金は増えるのに健全性指標がむしろ改善したのは「錯視効果」であり、当局と金融会社が同調して作り出した粉飾の結果である。市場の予想通り政策金利が年内に1.75%まで上がり、当局主導の支援のはしごが一度に断たれれば、不良資産は急速に膨らむだろう。それにもかかわらず与野党の大統領選候補は票の獲得に汲々とし、大統領選後の自営業者に対する50兆ウォン支援を約束している。特に共に民主党の李在明候補は、コロナで被害を受けた小規模事業者の債務返済延期と債務調整・減免だけでなく、信用の大赦まで公約した。
コロナ発の融資支援を「福祉」の概念で捉えるポピュリズム政策は、もう中断すべき時になった。当局は無条件の恩恵ではなく、回復が遅れている業種、被害を受けた小規模事業者に支援対象を限定し、段階的終了を通じて軟着陸策を探らなければならない。すでに生命力を失ったゾンビ企業まで無理に引っ張っていこうとすれば、正常な企業の命まで脅かしかねない。次期政権が発足初期に未来への設計どころか「不良債権爆弾」の除去に力を使い果たすようにしてよいのか。






