世界最大のアルミニウム企業「ルサール」の総帥であるオレグ・デリパスカ会長が、ロシアのウクライナ侵攻について「とんでもない間違いだ」と批判した。
ウラジーミル・プーチン・ロシア大統領の最側近として知られるデリパスカ会長が、プーチンを公然と批判した格好である。これまでウクライナ侵攻を批判した人物が脅迫を受け、逮捕されるまでに至った点を考慮すれば、デリパスカ会長への報復の可能性も排除できないとの分析が出ている。
28日(現地時間)のAFP通信などによると、デリパスカ会長はこの日モスクワで開かれた記者会見で「ウクライナを破壊することはロシアにも役立たない」と述べ、このように語った。
彼は両国間で起きている軍事衝突を「戦争」と呼んだ。プーチン大統領がウクライナ侵攻を特別軍事作戦と名付けていることとは対照的だ。
これまで「地獄のようなイデオロギーが動員されている、紛争は長期化するだろう」として両国間の衝突に懸念の声を上げたことはあったが、ロシア政府を狙った発言を出したのは今回が初めてである。
デリパスカ会長が強硬な発言を並べた理由は現時点では分からないが、今回の発言で苦境に立たされる可能性も高まった。
実際、ロシア国内に残って自国政府のウクライナ侵攻を公然と批判してきた野党政治家イリヤ・ヤシン氏が、ついに警察に逮捕されたと伝えられた。
ロイター通信などによると、ラジオ局エコー・モスクワの司会者イリーナ・バブロヤン氏は前日、自分と一緒に歩いていたヤシン氏をモスクワ警察が逮捕し連行したと明らかにした。
同氏は「ヤシン氏と一緒に公園を歩いていたところ、警察が来て連行した」と述べた。
ウクライナ侵攻を批判したロシアのオリガルヒ(新興財閥)も、プーチン政権の脅迫によって企業の持分を強制的に処分したと明らかにした。
ロシアのデジタル銀行「チンコフ銀行」創業者のオレグ・チンコフ氏は5月、ニューヨーク・タイムズ(NYT)とのインタビューで「インスタグラムでウクライナ戦争を批判した翌日、プーチン政権が経営陣に連絡し『関係を断たなければ銀行を国有化する』と脅した」と明らかにした。
先立ってチンコフ氏は4月、インスタグラムのアカウントに「この狂った戦争の受益者は一人も見えない」とし、「Z(ロシアの侵攻支持の象徴)を描く愚か者もいるが、どの国にも10%のばか者はいる」という内容の書き込みをした。またロシア軍がウクライナで敗北していることについては「相次ぐ後退と悲劇的な兵力損失で、彼らの軍隊が『ひどいもの』だと気づいている」と強く批判した。
同氏は結局、自身のチンコフ銀行の持分35%すべてを、プーチン大統領の側近で鉱山業界の大物であるウラジーミル・ポターニン氏の会社に強制的に譲渡せざるを得なかったと述べた。
売却価格は公開しなかったが、チンコフ氏は「自分が信じている実際の評価価値の3%で持分を譲渡しなければならなかった」と主張した。






