米ニューヨークのグッゲンハイム美術館に常設展示されているパブロ・ピカソの作品が、不当に取引された後に米国まで流れてきたものだという主張が提起された。
30日(現地時間)ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、ユダヤ系ドイツ人カール・アドラーの遺族が最近、グッゲンハイム美術館を相手に、ピカソの油彩画「アイロンをかける女」を返還するよう求める訴訟をニューヨーク州の裁判所に提起した。
今すぐ市場に出た場合、最大2億ドル(約2460億ウォン)で取引されると推定されるこの作品は、ピカソの「青の時代」の代表作に挙げられる。
ピカソが1904年に完成させたこの作品は、ミュンヘンの有名画商ジャスティン・タンハウザーを通じて1916年にユダヤ系ドイツ人のアドラーに販売された。
しかしアドラーは1938年、この作品をタンハウザーに売り戻した。
ナチス政権発足後にユダヤ人への迫害が始まり、ドイツを脱出する前に整理したものである。
この作品の新たな所有者となったタンハウザーは米国に移住した後、1978年にグッゲンハイム美術館に他の作品とともに寄贈した。
アドラーの遺族は、1938年に行われた取引自体が無効だと主張している。
ナチスのせいで正常な取引が不可能だったということだ。
彼らは、アドラーがピカソ作品を売り戻して受け取った金額が1552ドル(現在の換算額3万2000ドル)に過ぎなかった点を状況証拠に挙げた。
20世紀初めから世界の美術市場で人気を集めたピカソ作品としては安値だったということだ。
実際、アドラーがタンハウザーにこの作品を売り戻す6年前に、1万4000ドルの価格を付けて市場に出していた事実も書類で確認された。
しかしグッゲンハイム美術館側は、美術館の所有権には何の問題もないと主張している。
アドラーと画商タンハウザーは長期間取引をしてきた近しい関係であり、1938年に行われた取引も不公正だという証拠はないということだ。
特にグッゲンハイム美術館は、1970年代にこの作品の所有権問題に関連してアドラーの子息と接触し、当時何の問題提起もなかったと強調した。
専門家らは、アドラーがドイツを脱出する前にタンハウザーにピカソ作品を売ったかどうかが訴訟の争点になり得ると分析した。
ナチス・ドイツ下ではユダヤ人が公正な取引をできなかったというのが判例だということだ。
ただし、アドラーがドイツを脱出した後に国外でピカソ作品を売ったのであれば、このような判例が適用されない可能性があるという説明だ。






