LGユープラスが新たな社内ベンチャーを設立し、車両整備サービスを仲介するプラットフォーム事業に進出する。黄鉉植(ファン・ヒョンシク)代表が積極的に推進中のプラットフォーム新事業の外延を広げると同時に、電気自動車充電など既存モビリティ事業との連携によるシナジー効果を狙う戦略と分析される。
31日、通信業界によると、LGユープラスは最近、新たな社内ベンチャー組織「カサプ」を立ち上げ、事業性検証のためのパイロットテストを進めている。数カ月間の検証を経て別法人として分社するか、内部組織として正式にグループ編入される予定だ。既存の社内ベンチャーは大半が分社したが、カサプはLGユープラスの他のモビリティ新事業と緊密に連携できるため、内部組織化する可能性も取り沙汰される。
カサプは同名の輸入車整備プラットフォーム「カサプ」を運営する。車両を整備する整備工場、整備に必要な部品の供給会社、整備を依頼する消費者がそれぞれ個別に取引する必要なく、プラットフォーム上で一度に出会えるよう支援する。単純な仲介を超え、品質検査を経た中古部品を純正品の40%の価格で流通させる。廃車場や中古車市場で車両事故の影響を受けていない中古部品を確保し、純正品か否かと状態を確認した後、消費者の近隣の整備工場まで配送する。利用者はプラットフォームに自身の車両情報をあらかじめ登録し、整備が必要な箇所を選んで手軽に依頼を進めることができる。LGユープラスの関係者は「社内ベンチャーを通じて新規収益の確保とともに既存事業間のシナジー創出を図る」とし、「カサプは事業の特性上、電気自動車充電サービス『ボルトアップ』などモビリティ事業や、サブスクリプションプラットフォーム『ユドク』のような多様な企業対消費者取引(B2C)サービスと連携できる部分が多いだろう」と期待を示した。
LGユープラスはプラットフォーム新事業を育てる「ユープラス3.0」戦略に沿って、ボルトアップをはじめ貨物仲介プラットフォーム「貨物イッコ」、メディアを車両に搭載するインフォテインメント(情報+エンターテインメント)などモビリティ事業を多様に展開している。カカオモビリティとの電気自動車充電合弁法人も発足準備中だ。今後は電気自動車オーナーにカサプのサービスを提供したり、オーダーメード型マーケティングを行う形での連携が可能となる見通しだ。
カサプはLGユープラスの9番目の社内ベンチャーとして、先行事例と同様に会社の支援を通じて事業を拡大する方針だ。LGユープラスは新事業拡大の手段として、役職員の有望なアイデアを選抜し事業化を支援する社内ベンチャー育成制度を、最高戦略責任者(CSO)傘下の組織を通じて運営している。パイロットテストを通過して事業化に成功すれば、本社が投資誘致も支援する。
カサプに先立つ8つの社内ベンチャーは全て分社したか、分社を推進中だ。2019年に発足した1号社内ベンチャーであるスマート物流スタートアップ「ディーバー」は昨年30億ウォン規模のシリーズA投資を誘致し、Ministry of SMEs and Startupsが選定する有望スタートアップ「アギユニコーン」に含まれた。子ども向け遊びコンテンツのスタートアップ「プレイモンキー」は本社の子ども向けコンテンツプラットフォーム「子どもの国」と協業中だ。ペットサービスのスタートアップ「オルロン」は再び内部組織にグループ編入されシナジーを出している。異性マッチングサービス「ハートトラベル」を運営する「ケミカンパニー」も今年1月に分社した。
通信業界は昨年、第5世代移動通信(5G)加入者の増加ペース鈍化に加え、今年は政府の家計通信費引き下げ政策で収益性が落ちる状況の中、活路を模索している。特にLGユープラスは昨年の営業利益が前年より7.7%減少した。これを受け新成長動力の確保と収益性向上のため、ソーシャルネットワークサービス(SNS)「ベター」、スポーツ中継サービス「スポキ」、デジタルヘルスケアサービス「ダンケ」などプラットフォーム事業を増やすと同時に、今年は自社の大規模言語モデル(LLM)「イクシジェン」を投入し、人工知能(AI)事業にも本格的に乗り出す。黄鉉植LGユープラス代表は先月21日の定時株主総会で「顧客体験の革新とプラットフォーム事業の成功はいずれもデジタル体験(DX)能力に左右されるという考えの下、AIとデータに基づく事業成果を拡大する」と強調した。






