米国に偏重していたグローバル投資資金が、年初から新興国株式市場へと移動している。ドナルド・トランプ米政権の予測不可能な政策リスクとドル安基調が重なり、ブラジルや南アフリカ共和国の株式市場が史上最高値を更新するなど、「非米国資産」へのマネームーブ(資金移動)が加速する様相だ。
30日、日本経済新聞によると、1月のグローバル資産市場では金や原油などの商品とともに新興国株式の上昇が際立った。モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)新興国株式指数は今月に入って10%以上上昇し、日本の日経平均株価、欧州のストックス600、米国のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P500)の上昇率をいずれも上回った。
こうした資金移動の主な原因は米国の不確実性である。トランプ大統領が米連邦準備制度理事会(FRB)に利下げを圧迫し、グリーンランド買収問題で欧州と対立するなど政策リスクが高まると、投資家が米国株式の比重を調整し始めたものと解釈される。米シティグループは最近「米国内の分散投資は復活するか」という報告書で「資産配分の再検討が活発になるだろう」とし、分散投資先の一つとして新興国株式が選ばれていると分析した。ある資産運用会社の関係者は「米国の成長は優秀だが、トランプによる地政学的不確実性が大きいため、新興国へ投資先を移そうとしている」と述べた。
代表的な投資先がブラジル株式市場だ。ブラジル証券取引所によると、年初から今月23日までの外国人投資家の買い越し額は177億レアル(約4兆9000億ウォン)に達し、3週間で昨年の年間実績の半分を埋めた。インフレ鎮静により中央銀行が利下げに動くとの期待感が投資心理を刺激した。南アフリカ株式市場は資源価格上昇を好材料に鉱山関連銘柄が上昇し、買いが流入した。このほか韓国と台湾の株式市場は人工知能(AI)産業の成長による恩恵期待で、チェコなど東欧の株式市場はドイツの拡張財政と欧州内需回復の波及効果を享受し、上昇基調に乗った。
ただ新興国株式市場の場合、米国の利下げ期待が後退しドルが強含みに転じれば調整を受ける懸念がある。突然の制度変更や政府介入のようなリスクも存在する。実際、28日にMSCIが「企業情報開示の不透明性」を指摘した直後、インドネシア株式市場が急落した。
グローバル資金の「投資地図」に続き、企業の「脱米国貿易地図」構築も加速している。米国の同盟国は数十年間、米国中心に組まれてきた貿易網を急速に再編し、トランプリスクの分散に乗り出した。欧州連合(EU)と中国の緊張関係にもかかわらず、昨年のドイツ企業の対中投資は4年ぶりの高水準を記録した。フォルクスワーゲンが中国安徽省合肥に40億ユーロ(約5兆ウォン)を投じ、ドイツ国外で最大規模の研究開発(R&D)センターを設立したのが代表例だ。EUとインドが19年ぶりに自由貿易協定(FTA)を締結したのも同じ文脈で解釈される。
企業のこうした戦略は、米国の代替市場として注目される中国の内需市場の雰囲気次第で左右されうる。米国が企業の新市場開拓に反発し、関税や軍事協力などを武器にこうした動きを遮断する可能性も排除できない。






