市場の予想を覆して李在根(イ・ジェグン)KB金融グループ部門長が次期会長候補に選ばれた背景には、今変わらなければ数年内に競合金融グループに後れを取りかねないという危機感が働いたとみられる。KBは金融持ち株会社全体では純利益と健全性で先行しているものの、系列会社を一つずつ見るとそうではない状況も一因となった。業界では、KBの異例の人事を起点に金融界全体で世代交代の風が吹くかどうかに注目している。
13日、金融界によると、KB金融持ち株会社の会長候補推薦委員会は次期会長の選定過程で、△業務経験と専門性△リーダーシップ△道徳性△KB金融のビジョンと価値観△長短期の健全経営、の5項目を中心に候補者を評価した。
KB金融の内外では、会長候補推薦委員会が本源的な競争力強化と将来の成長エンジン確保に重点を置いたとの話が漏れている。KB金融持ち株会社は昨年、5兆8430億ウォンの過去最大の実績を上げた。全体的なバランスはよく取れているが、細部では進むべき道が遠いという問題意識があったとされる。
実際、KBは銀行、証券、保険、カード、キャピタルなど主要系列会社別に1位の会社がない。KB国民銀行は今年上半期の純利益が2兆2254億ウォンで、2兆4585億ウォンを記録した新韓銀行に後れを取った。最年少の銀行頭取を務めた李部門長を中心に、本来の成長性と競争力を確保しなければならないという考えが強かった形だ。李部門長はプレゼンテーション(PPT)で高い点数を得たとされる。金融界の関係者は「金融界が急変している点を考えると、1966年生まれの会長を前面に立てて変化に乗り出すべきだと見たようだ」と説明した。
実際、オンチェーン金融とデジタル資産の時代が開かれ、金融界は速いスピードで変化している。資本市場部門が次第に拡大することに伴う「マネームーブ」に対応しなければならない点も見逃せない。人工知能(AI)転換もまた、大胆な世代交代が必要な理由だったというのが内外の評価だ。李煥周(イ・ファンジュ)KB国民銀行頭取がショートリストに入らなかったのも、こうした判断の延長線上にあるとの解釈が出ている。
KBの場合、過去の会長選出過程でも異例の選択をしたという点で、会長候補推薦委員会が能動的に動いているという指摘がある。当時、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領のソウル大法学部の1年後輩だった許仁(ホ・イン)副会長が次期トップとして有力視されたが、実際に蓋を開けてみると梁鍾熙(ヤン・ジョンヒ)会長が推薦されたためだ。KB金融の事情に詳しい業界関係者は「面接過程で結果が分かれたと聞いている」とし、「個人の力量を見たということだ」と伝えた。
KB金融が変化と革新を前面に掲げたことで、年末人事にも関心が集まる。国民銀行頭取を務める李頭取は1964年生まれで、今年12月に2年の任期が終わる。このほか、李洪九(イ・ホング)KB証券WM部門代表や具本旭(ク・ボンウク)KB損害保険代表、金在寛(キム・ジェグァン)KB国民カード代表、鄭文哲(チョン・ムンチョル)KBライフ生命代表なども年末に任期満了を控えている。KB資産運用やKBキャピタル、KB不動産信託なども対象であり、大幅な人事が行われる可能性がある。
持ち株会社の組織再編も避けられない。KB金融は李在根部門長、李昌権(イ・チャングォン)未来戦略部門長、金聖賢(キム・ソンヒョン)CIBマーケット部門長の3人の部門長体制で運営されている。李部門長が会長に移ることで、部門長級の後任人事も続く見通しだ。戦略や財務などを担当する持ち株会社経営陣のうち、今年末に任期が終わる人員も19人に達する。
KBの人選が年末の他の金融持ち株会社の銀行頭取人事にも影響を及ぼしかねないとの見方も出ている。鄭祥赫(チョン・サンヒョク)新韓銀行頭取、李豪成(イ・ホソン)ハナ銀行頭取、鄭鎮完(チョン・ジンワン)ウリ銀行頭取、姜泰永(カン・テヨン)NH農協銀行頭取はいずれも12月31日に任期が終わる。金融界の関係者は「業界では好調な実績を上げた現職会長が再任すると見ていたが、その予想が崩れたことで、今年残る金融界の人事の予測が難しくなった」と述べた。






